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スタートアップ育成アクセラレーター「ERA」を2020年秋に卒業する11社
AI.

混乱は小さなスタートアップを好み、パンデミックは混乱そのものだ。そのため、アクセラレーターやインキュベーターが、2020年の問題に取り組もうと意気込む新しいスタートアップをせっせと世に送り出すのは自然の流れだ。

そんなアクセラレーターにEntrepreneurs Roundtable Accelerator(ERA、アントロプレヌアーズ・ラウンドテーブル・アクセラレーター)がある。米国時間10月29日のSummer 2020デモデーにて、同プログラムから11の新しいスタートアップが卒業する。発足以来、ERAは215社以上のスタートアップを立ち上げてきた。それらは合計で5億ドル(約523億円)以上の資金を調達している。

ではさっそく、企業の紹介をしよう。

Aires Medical(アイレス・メディカル)は、慢性閉塞性肺疾患患者のためのハンドヘルド人工呼吸器を開発したハードウェア企業だ。この病気を持つ人たちは、外出時には必ずあの大きくてやっかいな医療機械を連れて行く必要がある。同社は現在、米食品医薬品局のFDA 510(k)認可を申請しているが、認可が下り次第、医療機器販売業者向けに販売を開始する。

Alaffia(アラフィア)は健康保険の請求審査を自動化する。同社の機械学習ダッシュボードは、いちはやく不適切な支払いを検出し、臨床調査をやり直し、報告書を作成する。こうして、ほとんど人の手によって非効率に行われてきた作業をスピードアップし明確化する。同社は、健康保険会社の過払い金を回収した中から収益を得る。

Caire(ケア)は、40代以上の女性のためのスキンケア製品に特化した直販ブランドだ。女性の閉経(およびそれにともなう天然ホルモンの減少)によって肌に起きる変化に専門に対処する成分を独自に開発した。Caireはサブスクリプションモデルを採用している。スターターキットのDefiance Science Duoは、月80ドル(約8400円)。

ChalkTalk(チョークトーク)は、パーソナル化したカリキュラムと授業計画で急速に変化するエデュテックのエコシステムに対処する。同社のプラットフォームは、それらの情報を元にパーソナル化した教材、グループ活動、練習問題を作り出す。対象は幼稚園から高校卒業までの数学と英語。その使命は、授業計画や宿題の準備に追われることなく、生徒たちと意義深い関係が築ける時間を教師に与えることなどだ。

Cquence(シークエンス)は、動画制作の市場に食い込もうとするSaaSプラットフォームだ。動画編集や、無数のメタデータポイントのインデックスマーキングとタグ付けの初期段階から機械学習を用いて映像の評価と分類を行うことで、編集者に最初から整頓されたライブラリーを提供できる。これにより、編集者は特定の人物、オブジェクト、または話を探せるようになる。Cquenceは、プラットフォームを利用する人数と利用した映像の分数で料金を徴収する。

Flourish Savings(フローリッシュ・セービングズ)は銀行、信用組合、金融業者などと協力して、ゲーム形式で、エンドユーザーの適切な経済感覚を養う。同社はパートナーにその技術をライセンスし、アクティブユーザー数に応じた料金を徴収する。

Masonry(メイソンリー)は、集合住宅の管理業務を自動化する。同社のソフトウェアは、集合住宅の維持管理に関連する幅広い業務を最適化し、完全なデータ分析と洞察を行うダッシュボードを管理者に提供する。料金は、ユニットごと、または月ごとの徴収となる。

Mosaic(モザイク)は、すべての個人と組織にとって最も貴重な資源の最適化を目指す。それは時間。同社はAIを用いて、誰が何にいつ取りかかっているかに基づき、人々の仕事の計画をアップデートし、組織の時間管理の生産性と利益性を評価する。Mosaicは、利用人数ごとに年間料金を徴収する。

OLIMP(オリンプ)は、配送を拒否されたときに、トラックの運転手が短期入庫可能な倉庫を探して予約できるようにすることで、車両の時間と経費を節約する。また同社はオンラインでの支払いを可能にし、長距離輸送の後の手続きをできる限り簡素化する。

StartSure(スタートシュアー)は、主にスタートアップのための保険証券を作成し、成長を続ける保険テックの分野で奮闘している。他社との違いは、5つの質問による非常に簡単な査定で、企業の必要最低限の債務と財産をカバーする方式だ。その後は、企業ごとの個別の特殊な条件に、AIの助言を元に対応する。StartSureの証券は月25ドル(約2600円)から。

Virtuleap(バーチュリープ)は、製薬会社に向けて、認知症治療薬の効果の検証を助けるVRを使った診断ツールを提供する。同スタートアップには、神経科学者と共同開発したVRゲームのライブラリーがあり、認知機能の幅広い検査が行える。これを使うことで、製薬会社は薬の測定が可能な効果を知ることができる。

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カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:アクセラレータープログラム

画像クレジット:Steve Long / Shoot By Daylight

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(翻訳:金井哲夫)

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