NECが世代ごとの特徴を人工知能が表現したクラフトビールを発売
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NECが世代ごとの特徴を人工知能が表現したクラフトビールを発売
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NECと株式会社協同商事 コエドブルワリーは7月15日、トレンドを反映する雑誌記事をAIで分析し、世代の特徴を表現したクラフトビール「人生醸造craft」を開発したことを発表。本取り組みにおける目的は、人とAIの協調による世代間コミュニケーションの促進だ。

本企画は、NECが2017年に発表した名作文学の読後感をAIで分析しコーヒーの味わいで再現したブレンドコーヒー「飲める文庫」、2018年に発表した新聞記事をAIで分析しその時代のムードをチョコレートの味わいで再現した「あの頃は CHOCOLATE」に続く第三段だ。

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ビール職人が世代ごとの特徴を4種類のクラフトビールとして表現

人生醸造craftの開発には、NECのAI技術群「NEC the WISE」が用いられ、雑誌記事は株式会社小学館が提供したファッション画像と文章を分析した。

クラフトビールは「色」「香り」「味」の3ステップで楽しむことが一般的だとされている。そこでNECは、この3ステップを数値化し、ビール職人が20~50代の4世代の特徴を4種類のクラフトビールを作った。

「人生醸造craft ~40’s YELLOW~」の例

まず色は、お酒を飲み始める20代のころに発行された雑誌の画像を参考に表現した。画像処理AI技術を活用し、ファッション画像を学習データとして取り込み、服のイメージ画像を生成。これをもとに、その時代のトレンドカラーをクラフトビールの色として表現している。

次に香りは、各世代の20代から10年間発行された雑誌の文章を参考に表現されている。これには自然言語処理AI技術が使われており、単語の意味情報を取り込んで学習データにし、文章に登場する意味が近しい単語の発生割合に応じて「フルーティ」「キャラメル」「フェノール」などの香りを数値化している。そしてこの数値化データからクラフトビールの香りが表現されている。

そして味は、各世代が今読んでいる雑誌の画像を参考に表現されている。色の系統やフェミニン、コンサバ系などのファッションテイストや、甘味や苦み、酸味などを紐づけた教師データをもとに、NEC the WISEのディープラーニングAI技術「RAPID機械学習」でファッション画像を分析および数値化し、味として表現した。

分析対象の雑誌は、小学館から過去およそ40年間に発行されたCanCam、Oggi、Domani、Precious、DIME、BE-PAL、女性セブン、週刊ポストの記事を利用している。

また、今回発表されたクラフトビール腎臓酒造craftは、2020年7月15日からコエドビールオンラインショップで販売されている。内容は、「人生醸造craft ~20’s PINK~(発泡酒)」「人生醸造craft ~30’s BLUE~ (発泡酒)」「人生醸造craft ~40’s YELLOW~ (ビール)」「人生醸造craft ~50’s RED~ (発泡酒)」が各1缶入っており、価格は1400円+税別。

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味覚はAIが認識できるのか? 日本酒のデータを活用した味覚解析

NECの取り組みにしても、AIがどれほど味覚を理解し、表現できるのかが非常に気になるところだ。

そこで、データを活用した味覚解析を日本酒を対象に進めている企業がある。2018年に設立されたYUMMY SAKE株式会社だ。

YUMMY SAKEは、未来酒店と博報堂アイ・スタジオによる「テクノロジーを活用した新しい体験」の共同研究から発足された。同社では、日本酒の試飲結果から好みを判定し、「スルスル」「クルンクルン」といった12種類のオノマトペで味覚タイプを表現するプロジェクトを進めている。

オノマトペから分類された味覚タイプに応じて、おすすめのお酒が提案されるため、既存のブランドイメージなどにとらわれずに好みのお酒を見つけられるのがYUMMY SAKEの特徴だ。

ちなみにYUMMY SAKEでは、日本酒の味の判定にプロの唎酒師の評価をベースに構築したロジックを活用しているとのこと。

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