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米大手小売りTargetが2兆円超えの過去最大Q2売上を記録、即配サービスが273%増加
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Wallmart(ウォルマート)が米国時間8月18日に発表した新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けた収益改善に続き、Target(ターゲット)も8月19日、ウォールストリートの予想を見事に上回り、多くの主要な指標において記録的な四半期を達成した。ウォルマートは同日、第2四半期の既存店売上高が24.3%増加し、Targetの利益は前年同期比80.3%増の16億9000万ドル(約1792億円)となり、これまでで最も好調な四半期となったことを発表した。Targetによると、オンライン注文は特に人気が高く、デジタル売上が195%増加したとのこと。Drive Up(所定場所で自動車による受け取り)、Order Pick Up(アプリで注文後の受け取り)、Shipt(自宅への配達)などの当日配達サービスも273%の成長を記録している。

Targetは第2四半期、売上高、既存店売上高、調整後1株当たり利益(EPS)、粗利益率も予想を上回った。売上高は、予想の198億2000万ドル(約2兆1000億円)に対して230億ドル(2兆4370億円)。既存店売上高は、予想されていた5.8%を大幅に上回る24.3%、記録的な増加となった。1株当たり利益は、予想の1.58ドルに対し、3.38ドル。また、売上総利益率は予想が28.98%に対して30.9%だった。

同社は、売上高の伸びを、新型コロナウイルスの感染拡大の中で営業を続けてきたこと、Targetブランドに対する顧客の全体的な信頼、商品カテゴリーを超えて顧客の買い物意欲、デジタルサービス、そして何よりも第2四半期に顧客が店舗に戻ってきたことなど、多くの要因に起因していると分析している。

しかし後者の要因は、必ずしもTargetの買い物客が道を歩いていたということを意味するものではない。むしろ、オンラインでの注文と実店舗とのギャップを埋めるために、新型コロナウイルスの感染拡大に先立って同社が実施した投資の成果が表れている。第2四半期には、買い物客がウェブ注文の品物を受け取るためにTargetの店舗に向かったため、店舗内注文ピックアップは60%以上増加した。

オンラインで買い物をした後、指定された駐車場に車を停めて注文品を車に運んでもらうことができるTargetのDrive Upサービスは、第2四半期に700%以上の伸びを記録している。また、即日宅配サービスのShiptは昨年比350%増となった。

つまり、Targetの顧客が「オンラインショッピング」と考えているものの多くは、実際にはターゲットの店舗で売上が達成されていたということだ。実際に同社は、第2四半期の売上の90%以上を店舗で稼いでいると説明している。

画像クレジット:Target

Targetは、デジタルフルフィルメントサービスを構築するために、新しいアイデアを迅速にかたちにできる社内のエンジニアリングチームを活用するという、テック企業のようなアプローチを採った。例えば、4人のエンジニアを含む8人のチームが、2017年4月からDrive Upを構築し、同年夏までには社内でテストされた。そして同年秋までにTargetの一部店舗で利用可能に。そして2019年8月の時点で全国の店舗で利用できるようになった。

同社はまた、2017年に5億5000万ドル(約582億円)でShiptを買収し、さらに最近では5月にDelivから当日配達技術を買収するなど、Eコマース事業を支援するために重要な買収を進めてきた。また、Targetの買い物客にリーチするためにShiptの専用ブランドだけに頼るのではなく、Shiptの当日配達サービスを自社のウェブサイトとアプリに直接統合した。

これらの努力の成果、顧客が必ずしも店舗の通路を直接歩いて買い物をしたいとは思わない、現在のパンデミックの中で実を結びつつある。結果、米国Yahoo!ファイナンスは同社の小売事業を「テクノロジー企業のような成長」と表現した。

2017年11月8日 にテキサス州サウス・リッチモンドに開店したTarget Houston–Richmond(画像提供:Anthony Rathbun/AP Images for Target)

TargetのBrian Cornell(ブライアン・コーネル)会長兼CEOはさらに、同社が2020年の最初の6カ月間に50億ドル(約5300億円)の市場シェアを獲得し、その間に新たに1000万人のデジタル顧客を獲得したことを明らかにした。

「第2四半期の既存店売上高の成長率24.3%は、これまでに報告された中で最も高い数値であり、これは当社のチームの回復力とビジネスモデルの耐久性を示す真の証です。当社の店舗がこの前例のない成長の鍵となり、店舗内の既存店売上高は10.9%の成長を遂げ、デジタル売上高の4分の3以上を店舗が占め、200%近く増加しました」とコメント。「また当四半期には、従業員の給与や福利厚生に多額の投資を行ったにもかかわらず優れた収益性を達成しました。当社は、顧客に安全で便利なショッピング体験を提供するために投資することに重点を置いており、顧客からの信頼を得て年初の6カ月間に50億ドルの市場シェアを獲得しました」と続けた。

「差別化されたマーチャンダイジング(顧客の嗜好に合わせた)の品揃え、さまざまな注文&配達サービスト、強固なバランスシート、そしてチームの献身的な努力により、パンデミックの継続的な課題に対処し、今後も収益性の高い成長を続けていくための十分な設備を備えています」と同氏。

パンデミックは、顧客が何を購入するかにも影響を与えました。同社によると、主要商品カテゴリーの5つすべてで売上が増加したそうだ。これは、仕事や学校、娯楽のために家にいる人が増え、コンピュータやゲームシステムなどの購入が増えたことにより、前年比70%増となったエレクトロニクス部門の売上が最も好調だったことに起因している。次いでエレクトロニクスが30%増、ホームプロダクツが30%増、ビューティー、食品・飲料、生活必需品が20%増と続いた。アパレルは第1四半期の20%の減少から第2四半期には2桁の増加に転じた。顧客の買い物かごのサイズ(購入金額)も18.8%増加した。

ウォルマートと同様に、Targetも政府の景気刺激策の影響を受けているが、これは次の四半期には縮小すると見られている。しかし同社は、新型コロナウイルスの危機により消費者の買い物パターンや政府の政策が予測不可能になっているとし、2020年の同社Q3以降の予測の言及を拒否した。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(翻訳:TechCrunch Japan)

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