電通、従業員の自由回答をAIが瞬時に分析 課題を可視化
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画像はVoiScope分析イメージ
株式会社電通は9月23日、多くの企業が実施している従業員調査の自由回答を人工知能(AI)で瞬時に分析し、多角的な視点で課題を可視化するダッシュボード「VoiScope」を開発したと発表。顧客企業のイノベーション創出を支援する専門組織「電通ビジネスデザインスクエア」が手がけたもの。
電通によると、企業の成長には経営層と従業員がより一層のシナジーを生むことが必要不可欠だが、従業員の声を獲得するはずの既存の従業員調査に対して、限界や形骸化を感じている企業は多いという。調査本数ばかりが増え、効果的な分析ができていない実態も多く見受けられるとのこと。
VoiScope画面イメージ
VoiScopeは既存の従業員調査の自由回答をAIで自動的に分類することで、多角的な観点で分析し、素早く企業の状態を把握できる。大量の自由回答を分析するだけではなく、調査自体の設問数を減らし、従業員の負担を緩和することも可能。また、過去調査を読み込ませて時系列で分析したり、VoiScope用にオリジナルの調査を設計することもできる。
自由回答をAIで定量化することで、「事業戦略」「上司」「給与」などに分類された意見カテゴリーごとのネガティブ/ポジティブ比較、部署別・属性別に比較し、組織の強みや組織に潜む課題を把握できる。新規事業や新たな人事施策など、企業にとってチャレンジングな取り組みの結果、「従業員がどのようなことを感じているか」をモニタリングし、次の施策の改善につなげられるとする。
>>ニュースリリース
電通と双日、AIがマグロの尾部断面画像から品質判定するシステムを開発
電通はAI活用に積極的な企業のひとつと言える。
昨年の事例になるが、電通と電通国際情報サービス、双日は、天然マグロの尾部断面画像からAIが品質を判定するシステム「TUNA SCOPE」を開発し、2019年3月に実証実験を実施した。
電通と電通国際情報サービスが取り組む、熟練の職人が持つ技能継承が課題となっている産業において、職人の技能をAIなどの技術を活用して継承する取り組み「プロジェクト匠テック」の一環だという。
本実証実験では、一人前になるまで10年は必要といわれるマグロ仲買人の「目利き」のノウハウに着目。マグロの尾部断面の目視により品質を判定する「尾切り検品」と呼ばれる職人技から得た膨大なデータを機械学習により継承した。
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