政府・行政のAI活用事例5選:異動情報の登録時間を3分の1に短縮
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画像はUnsplashより
人工知能(AI)専門メディア「Ledge.ai」を運営するレッジは、AIの導入を検討している企業の担当者から、さまざまな質問を受けてきました。企業がAIを自社のビジネスに導入する際、必ずと言っていいほど、先行する他社の事例から探し始めるケースが多いからです。
そこでレッジは、AI活用事例をまとめたプラットフォーム「e.g.(イージー)」をリリースしました。e.g.は、国内外のAI活用事例を網羅的に集め、わかりやすく解説した検索プラットフォームです。ユーザーは事例を無料で検索・閲覧・保存したり、e.g.上で事例掲載企業に問い合わせしたりできます。
本稿では、e.g.に掲載しているAI活用事例から「政府・行政のAI活用事例5選」をご紹介します。
画像認識を用いてイノシシによる農作物被害の低減・作業員の負担軽減
実施企業:
熊本県高森町
目的:
鳥獣による農作物被害の低減
概要:
富士通株式会社は、画像認識技術や自動通知機能を活用して、鳥獣による農作物被害に苦しむ自治体のイノシシの雌や成獣のみを効果的に認識し捕獲することで、農作物被害を低減
効果:
成獣や雌の捕獲率の向上
罠の見回り・監視業務の負担軽減
課題・背景:
鳥獣による農作物の被害は年間約200億円前後となり、深刻な問題となっている。高齢化に伴う量子の減少から、鳥獣(特にイノシシ)の捕獲は箱罠で行われている。箱罠は食べ物で柵の中に誘い込み捕獲する方法で、危険は少ないが、毎日の見回りは必須。そのため、見回り作業の負担軽減は求められていた。また、イノシシの数は年々増加しているため、成獣や雌を効果的に捕獲することが求められていた。
AIを用いて移住希望者からの問合せに自動対応し職員の負担を軽減
実施企業:
岡山県和気町
目的:
問合せ対応の自動化による職員の負担の軽減
概要:
岡山県和気町は、ソフトバンク株式会社が提供するAI技術を導入し、問合せ対応をチャットボットで自動化
効果:
運用開始1ヵ月で約5000件の問い合わせに正確に回答
課題・背景:
移住希望者からの問合せの増加により職員の負担が増大し別の業務に時間を使えない状況になっていた。
コミュニケーションAIを用いた秋田県キャラクター配置によりサイト訪問者の直帰率低下とPV上昇を実現
実施企業:
一般社団法人秋田犬ツーリズム
目的:
サイト内の回遊率の向上と直帰率の低減
概要:
一般社団法人秋田犬ツーリズムは、サイト内にSELF株式会社のコミュニケーションAIを利用した秋田犬のキャラクターを配置し、訪問者とコミュニケーションを図ることで、秋田を訪れたいという意欲を高める施策を実施した
効果:
直帰率:7.9%低下
1訪問に対するPV数:24.5%上昇
課題・背景:
サイトの訪問者が訪問ページからすぐに離脱してしまい回遊性が低いため、多くのコンテンツが見られずに終わり、秋田の魅力を伝えることができていない。また英語版サイトがないために、「Akita inu」などのキーワードで流入した多くの外国人も、他のページを見ずにすぐに直帰してしまう問題があった。
RPAツールを用いて中央省庁の入力業務を自動化し異動情報の登録時間を3分の1に短縮
実施企業:
経済産業省
目的:
人事給与システム管理の人的・時間的コストを削減
概要:
経済産業省は中央省庁の人事給与システムへの登録作業をRPAテクノロジーズのRPAツールを活用して、業務の自動化を行った
効果:
1件につき10分必要だった作業時間が3分に短縮
課題・背景:
中央省庁では毎年約1,300人の人事異動が行なわれている。異動や兼務による「人事給与(人給)システム」への登録件数は年間2,000件前後あり、中央省庁ではこれまで異動情報をExcelファイル上で管理していた。ところが異動のピーク時には人手をとられるうえ、ミスが許されないため手作業で行われ、手間がかかり非常に効率が悪かった。
保育所入所選考業務をAIにより自動化し職員の負担を軽減
実施企業:
さいたま市
目的:
保育所への入所選考作業の効率化・最適化
概要:
さいたま市は莫大なコストを要していた保育所への入所選考作業を富士通株式会社のAIを導入し自動化
効果:
人手による選考とほぼ100%合致する精度を実現
課題・背景:
子供が入所する保育所を決める「保育所入所選考業務」は、各家庭の事情や要望を考慮しつつ、公平性を保ちながら限られた入所枠に割り当てていくため、極めて複雑で多くの人手と時間を要する作業であった。そのため、数十名という人員と時間的コスト、心理的コストがかかってくるため、行政の負担が大きかった。
無料で使えるAI事例プラットフォーム シェア機能なども搭載
e.g.は国内外のAI活用事例を網羅的に集め、わかりやすく解説した検索プラットフォームです。ユーザーは事例を無料で検索・閲覧・保存でき、事例掲載企業への問い合わせもe.g.上で可能です。事例は大きく業界別、用途別、技術別の3つの要素で絞り込み、ユーザーは求めている事例に短時間でたどり着けます。会員登録さえすれば、無料で使用可能です。
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引用先はこちら:政府・行政のAI活用事例5選:異動情報の登録時間を3分の1に短縮