英国がファーウェイの5G機器設置禁止を2021年9月発効に前倒しへ
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英国政府は、国内の通信会社が中国企業製の5G機器を設置することを禁止する措置の導入を前倒しした。BBCの報道によると、いわゆる「高リスク」とされているメーカーの機器を導入できるのは来年、2021年9月までとなる。
英国はすでにHuawei(ファーウェイ)などからの機器購入を2020年末で禁止すると発表している。中国の監視法の管理下に置かれている企業に対する国家安全保障上の懸念のための措置だ。しかしBBCによると、大臣たちは、政府が既存の5Gネットワークに導入した機器を2027年までに排除することを認めたため、通信企業が今後設置するための機器を備蓄するかもしれないことを懸念している。すでに設置済みの機器の維持は2027年まで許される。
政府が5G機器を国家安全保障上のリスクと特定し、国内ネットワークでの使用を禁止することを可能にする通信セキュリティ法案は12月1日に議会に提案されることになっている。
デジタル大臣のOliver Dowden(オリバー・ダウデン)氏はBBCに「高リスクメーカーの完全なる排除」を進めていると述べた。
2020年7月に英政府は、米国の制裁のために中国の機器メーカーにつきまとうセキュリティリスクをもはや管理できないと述べた。
この動きは2020年1月に発表した方針から180度転換となった。1月の方針では、中国メーカーが英国内ネットワークへの供給で限定的な役割果たすことを認める、としていた。しかしながらこの方針は与党議員からの反対、そしてファーウェイ完全排除のための同盟を強化していた米国からのかなりの圧力に直面した。
高リスクの5Gメーカーの使用を制限するという方針とともに、その結果起こるサプライヤーの欠如が新たなセキュリティリスクを招くという懸念に対処するために新規事業者の参入を促進すると政府は述べた。
5Gのためのサプライチェーン拡充戦略を明らかにしながら、ダウデン氏は「高リスク」メーカーを禁止することは英国があまりにも少ないサプライヤーに過度に依存することになると警告している。
「5Gサプライチェーン拡充戦略は、今後の傾向や脅威に対して耐性があるようにしながら国内の通信サプライチェーンを成長させる透明性のある野心的な計画です。3つの主要目的があります。1つは現サプライヤーのサポート、それから新たなサプライヤーの英国マーケットへの参入の誘導、そしてオープンインターフェースのソリューション開発と展開を加速することです」と同氏は述べている。
英政府は、激しさを増す競争と相互運用性を考慮し、5G拡充計画に2億5000万ポンド(約350億円)を注ぐ。
「この長期的ビジョンの達成は、新たにマーケットに参入する事業者がサプライチェーンに加わること、加速する開発や相互運用展開のモデルを支えるためのR&Dへの投資、そして国際的な協力や各国政府と業界間の政策調整などを阻むバリアを取り除くことにかかっています」と述べている。
短期・中期的には政府は既存サプライヤーのサポートを優先するという。つまり、さしあたってこの戦略の恩恵を受けるのはフィンランド企業Nokia(ノキア)になりそうだ。
ただ、政府は「可能な限り早期に、サプライチェーンを拡充させるプロセスを開始するために新しいサプライヤーを英国マーケットに引きつけることを模索します」と話している。
「アプローチの一環として、政府はサプライチェーンの主要エリアで対応能力を構築するための機会を優先します」とし、さらに「こうした動きを展開する中で、競争があり活気に満ちた通信サプライマーケットという共通の目標を達成するために、英国のネットワーク運営事業者、通信サプライヤー、各国政府とともに取り組むことを楽しみにしています」。
TechCrunchは、英通信会社がファーウェイの5G機器導入を禁止される新たな期限について同社にコメントを求めている。
Huaweiはこれまで同社事業の安全保障上の懸念を否定している。
カテゴリー:セキュリティ
タグ:Huawei、5G、英国
画像クレジット:DANIEL LEAL-OLIVAS/AFP / Getty Images
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(翻訳:Mizoguchi)
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