同種由来iPS細胞由来心筋細胞シート実用化を目指す大阪大学発の「クオリプス」が約20億円調達
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クオリプスは12月4日、総額約20億円の第三者割当増資に関する契約を締結したと発表した。引受先は、大幸薬品、京都大学イノベーションキャピタル、テルモ、ダイダン、ステムセル研究所、および朝日インテック。
今回の資金調達により、同種由来iPS細胞由来心筋細胞シートの実用化を一層加速化させ、様々な細胞製品の培養・加工を通じ、画期的な細胞治療薬の創生に貢献する。
大幸薬品は再生医療にかかる衛生管理分野での協業など、ダイダンは商業用細胞培養加工施設を活用した管理技術の一層の高度化など、ステムセル研究所とは再生医療関連でのシナジーなど、朝日インテックは細胞を体内デリバリーするシステムの開発などの期待のもと、資本参加を行っている。
クオリプスは、2017年3月に大阪大学の技術・研究成果をベースに、同種由来iPS細胞由来心筋細胞シートの開発・事業化を目的に設立された大阪大学発スタートアップ。
同種由来iPS細胞由来心筋細胞シートの製造方法に関する研究開発を推進し、さらに効率的な生産技術を確立して、世界に先駆けて再生医療等製品として製造販売承認を取得することを目指している。
同種由来iPS細胞由来心筋細胞シートとは、ヒトiPS細胞から作製した心筋細胞(iPS心筋)を主成分とした他家細胞治療薬にあたり、シート状に加工されたものを心臓に移植する。有効な治療法がない重症心不全の患者を対象とし、心機能の改善や心不全状態からの回復等の治療効果が期待される。
同社は、同種由来iPS細胞由来心筋細胞シートの早期実用化を進めるべく、現在大阪大学で実施中の医師主導治験を支援するとともに、当該製品の製造・供給体制を構築するため、本年夏に商業用細胞培養加工施設を大阪府箕面市に稼働させた。
今後、3年後の上市に向けて、研究開発の加速化、商業用細胞製造施設の安定稼働を図り、事業化体制を構築するとともに、海外展開のための準備、第2、第3プロジェクトの探索研究を推進するため、第三者割当増資の実施に至ったという。
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カテゴリー:ヘルステック
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