TikTokがユーザーそれぞれの2020年を振り返る初の機能「Year on TikTok」提供開始
AI.
Spotify(スポティファイ)ユーザーにはWrappedがあり、Instagram(インスタグラム)ユーザーにはTop Nineがある(CNN記事)。そして、TikTok(ティックトック)ユーザーにも独自の今年1年を振り返る機能が提供されることになった。TikTokは米国時間12月21日、「Year on TikTok」と呼ばれる個人の年間振り返り機能を初めて提供すると発表した(TikTokリリース)。これは各ユーザーのTikTokで最高の瞬間を紹介するハイライト動画で、自分がTikTokを利用していた時間、よく見た動画、お気に入りのトラックやエフェクト、コメントや動画の共有頻度などのメトリクスも含まれている。
この機能はまた、ユーザーのお気に入りの「vibes(バイブス)」を識別する。これはつまりクラフト、料理、動物、旅行、コテージコア、またはこのソーシャルビデオプラットフォーム上に現在誕生している多数のコミュニティのいずれかなど、あなたが最も好きな動画の種類のことだ。
ユーザーが独自の「バイブス」を生成するほどTikTokを使っていない場合は、代わりに「Year on TikTok:トップ100(TikTokリリース)」の中で上位にある動画が、Year on TikTokとして表示されるという。
この1年をまとめたコンテンツは、おなじみの方法で表示される。縦にスクロールすると、あなたの2020年の関心事や活動を表す動画が表示され、その動画を自分のTikTokプロフィールに直接シェアすると、プロフィール写真の上に「2020」の文字が入った特別なプロフィールバッジを受け取ることができる。
アプリの「Year on TikTok」ページではトップミーム、トップクリエイター、トップバイラルビデオ、最もインパクトのあるクリエイター、トップセレブ、トップソング、その他年末のトレンドなど、他のTikTokのハイライトを閲覧できる。
TikTokユーザーはアプリの「For You(おすすめ)」フィードでアイコン(目立つ位置にある)をタップするか、「Discover(トレンド)」ページの上部にあるバナーまでスクロールすることで、自分の「Year on TikTok」にアクセスすることができる。
ただし、TikTokによる1年のまとめの精度には議論の余地がある。たとえば筆者の場合、For You(おすすめ)フィードにある動画がすべて政治やニュースに関連しているにもかかわらず、(どういうわけか)TikTokは私のトップ「バイブス」が、家庭、旅行、動物に関するものだと教えてくれた。それは不完全なリストで、過去に私が「お気に入り」登録したビデオの大半とは一致していない。TikTokは、よりポジティブな「バイブス」に絞ってユーザーの体験をキュレートしているらしい。そして政治的なビデオやテーマは選ばれないようだ。
このように空回りすることもあるにせよ、ユーザーが1年間にソーシャルアプリとどのように関わったかをパーソナライズする振り返り機能は、かなり人気があることが証明されている。そしてこれは、よくできたマーケティングの仕かけでもある。
たとえばSpotifyのWrapped(まとめ)は、あまりにも人気が高いため、年末になると人々の共有した「まとめ」が、ソーシャルフィードを埋め尽くしてしまうという不満がユーザーから出始めた。Spotifyは2020年、この問題に部分的に対処するため(未訳記事)、2020年のWrappedに新しいカスタマイズオプションを提供し、ユーザーが共有する前にWrappedカードの色を調整できるようにした。こうすれば、共有Wrappedの洪水は、例年のような均質なものにはならず、それほど迷惑ではないと認識されるかもしれない。
調べるのは難しいが、「Year on TikTok」機能もうまくいくだろう。ハッシュタグ #YearOnTikTok は、より多くの視聴者に自分の動画を薦めたり、「おすすめ」ページに掲載されることを期待してこのタグを使うユーザーのおかげで、54億ビューに達している。2020年バッジをプロフィールに貼るクリエイターがどれだけいるかが、今後の試金石となるだろう。
TikTokの機能は楽しいが、少し物足りないと感じた場合は、サードパーティ製の代替機能がある。
その1つであるRetroplayというアプリは2020年12月、独自の2020年TikTok Year in Reviewを発表した。このアプリは、自分の統計やメトリクスをまとめるだけではない。ユーザーは、Retroplayの「Superlatives」賞を通して、お気に入りのクリエイターや動画に投票したり、お気に入りのクリエイターからカードを集めたり、自分のハイライトリールをカスタマイズすることもできる。しかし、このアプリはまったく新しいものであり、バグに悩まされている。たとえばハイライトリールは現在修正中のためにダウンしており、文字ではなくピリオドで始まるユーザー名に対処できないこともわかった。
「私たちは、コンテンツクリエイターのための1年を振り返る機能にもっと力を入れたいと考えています。この2週間にわたってクリエイターたちと一緒にアイデアを出し合ってきました。フィードバックに基づき、ハイライトリール機能を一時的に無効にしました」と、Retroplayの開発者はTechCrunchにメールで回答した。彼らによると、クリエイターは今週末にリリースされる新機能を通じて、トップ4やトップ9の動画コンピレーションを作成できるようになるとのことだ。
TikTokはAPIを提供していないため、Retroplayは公開されているユーザーの動画へのアクセスや統計情報の取得ができず、データの取得にも苦労してきた。
しかし、このアプリのデザインはキャッチーで、インタラクティブな機能は魅力的だ。開発者がなるべく早く、年内には問題を解決できることを期待したい。
カテゴリー:ネットサービス
タグ:TikTok
画像クレジット:Nur Photo / Getty Images
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(翻訳:TechCrunch Japan)
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