京大発スタートアップ「バイオーム」が大阪府内の生物ビッグデータの構築・生物多様性の調査に協力
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いきものコレクションアプリ「Biome」(バイオーム。iOS版・Android版)運営のバイオームは7月22日、大阪府立環境農林水産総合研究所に対してアプリを提供し、府内の「在来種」と「外来種」を中心とする生物ビッグデータの構築、および生物多様性と気候変動の影響の調査に協力すると発表した。
同企画では、バイオーム提供のアプリBiomeのゲーム機能を用いて、府内のいきもの観察クエスト「在来種 VS 外来種 おおさかはどっちが多い?」を2020年7月25日より配信。注目の在来種と外来種を中心に幅広い生物種を網羅することが期待されており、アプリを通じて集められた府内の網羅的な生物分布データは生物多様性と気候変動の影響分析に活用される。またコンテンツの配信に合わせて、大阪府立環境農林水産研究所 おおさか気候変動適応センター主催のいきもの観察イベントを、7月25日から9月30日まで開催する。
Biomeは、独自のゲーム機能「クエスト」を実装しており、テーマに沿って選ばれた対象種を見つけ、写真を撮影・投稿することでゲームをクリアできるようになっている。選ばれるいきものは季節や地域によって多様であり、様々な条件で発行されるクエストを仲間とともにクリアすることで、遊びながらいきものに関する様々な知識を身に着けられる。コンプリートしたユーザーは、アプリ内のバッヂを獲得できる。
大阪府の都市部およびその近郊の自然環境において、希少種を含む在来種の減少や新たな外来種の発見が報告されているという。しかし、これまで生物多様性の調査は、専門的な知識を要することから専門家など限られた人手によって行われてきた。Biomeは、スマホで撮影したいきものの種名をAIが自動判別する機能を実装しており、誰でも気軽にいきものの情報を収集できる。アプリを利用して数多の市民の目を通じた情報収集を行うことで、「広域・細粒度・最新」の生物ビッグデータの構築が期待される。
バイオームは、世界中の生物・環境をビッグデータ化し「生物多様性市場」を創り出すことを目指し、2017年に京都大学技術イノベーション事業化コース最優秀賞の受賞を経て、2017年5月に設立された京都大学発のスタートアップ企業。SDGs(Sustainable Development Goals。持続可能な開発目標)の社会的ニーズを背景に生物の分布データを取り扱った生物情報プラットフォームを構築し、情報収集ツールとしてBiomeを提供している。
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