Daybreak Healthが十代向けオンラインメンタルヘルス治療を開始
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Y Combinator(Yコンビネーター)が支援するスタートアップのDaybreak Health(デイブレイク・ヘルス)は、訓練を受けた10人のメンタルヘルスの臨床医チームと協力し、サンフランシスコ・ベイエリアの高校の十代の若者にメンタルヘルスサポートを行っている。
Daybreak Healthの3人の共同創業者であるAlex Alvarado(アレックス・アルバラド)氏、Siddarth Cidambi(シダース・シダンビ)氏、Luke Mercado(ルーク・メルカド)氏は、スタートアップを新しく立ち上げると決める前は、ヘルスケア業界のスタートアップで働くか、ヘルスケア業界に関するコンサルティングに数年間従事していた。
弟が12歳の時からうつ病に悩まされているアルバラド氏は、問題は個人的なものだとインタビューで述べた。同氏が電話で、弟が数十年にわたる長い闘病の末に自死を図ろうとしたと聞いたのは、ほんの2年前のことだった。
現代の治療の方法論がいかに破綻しているか、アルバラド氏が気づいたのはその時だった。彼の家族は弟のために一貫したケアを見つけようとしたが、セラピストは高額で近くにおらず、順番待ちは数週間におよび、十代の若者(特に非白人の十代)が受診するのは難しかった。
アルバラド氏の弟だけの問題ではない。同氏は「米国の十代の若者の5人に1人はメンタルヘルスの問題を抱えているか抱えると見込まれている。新型コロナウイルスの流行に対する国の効果のない対応は、問題を悪化させているだけだ」と語る。統計では、米国には何らかのメンタルヘルスの問題を抱える青少年が現在700万人おり、うつ病や不安の割合は上昇(US News記事)している。
Daybreak Healthと協働する10人の臨床医チームは、エビデンスに基づくケアの深い経験がある。アルバラド氏は、チームが相談を受ける患者のほとんどに臨床医が指導する行動療法を受けてほしいと考えている。それほど深刻でないメンタルヘルスの問題を抱える十代の若者向けに、同社が「訓練されたリスナー」と呼ぶ支援チームがある。
アルバラド氏とシダンビ氏は2人ともコンサルティング会社のOliver Wyman(オリバー・ワイマン)で働いていた。メルカド氏とアルバラド氏はヘルスケアスタートアップのJiff(ジフ)で知り合った。Jiffは会社勤めの従業員に福利厚生を提供する企業で、Castlight Health(キャストライト・ヘルス)によって買収された。
真のメンタルヘルスのために、同社はメンタルヘルスのイノベーションに力を入れるスタンフォード大学のBrainstorm Lab(ブレインストームラボ)からNeha Chaudhary(ネハ・チョーダリー)博士を招いた。「実際には彼らが当社の臨床プログラムをゼロから設計する」とアルバラド氏は言う。
同社は現在、ベイエリアの20の学校と小児科グループと協働し、13~19歳の十代の若者の治療を行っているとアルバラド氏は述べた。現在、学校と小児科の両方から同社に患者が紹介されている。ケアの費用は週89ドル(約9500円)の料金か保険のいずれかでカバーされる。
「これは総合的な治療プログラムだ」と同氏。「我々は従来の治療法を改善したと考えている。1対1の治療だけでなく、いつでもカリキュラムを受けることもできるからだ」。「十代の若者にとって、特定の行動を防ぐ介入だけが重要なわけではない」とシダンビ氏は言う。「十代の若者が対処法を身につけ、大人と同じようにメンタルヘルスのプレッシャーに適切に対応できるようになることも大切だ」。
アルバラド氏は「このプログラムは少しストレスを感じている十代や、子供の成績を心配する保護者向けではない」と強調する。十代の若者がプログラムに参加する前に、本人と保護者を交え1時間の面談を行う。同社が治療不要と判断し、断った顧客もいる。「当社の目標は、誰かを治療することだけではない」。
同氏は、現在ベイエリアの提携校の生徒の何人が治療を受けているかについては明らかにせず、学校にはベイエリアの公立と私立の両方が含まれると述べた。「当社と学校との主な接点は、スクールカウンセラーかウェルネスコーディネーターになる」とシダンビ氏。Daybreak Healthは紹介料を支払わないが、サービス宣伝のため学校のカウンセラーにコンタクトする。
十代の若者にオンラインカウンセリングサービスを提供しているのは同社だけではない。TeenCounseling(ティーンカウンセリング)は5000人のセラピストを擁し、週80~100ドル(約8600~1万0700円)でサービスを提供する。
「当社がしていることの素晴らしい点は、臨床プログラムとテクノロジーの融合だ」とアルバラド氏は語る。「当社は常にセラピストを関与させたいと考えている。当社はモバイルアプリも開発している。つまり、アプリを通してコミュニケーションを行い、患者が自分でエクササイズを行えるようにするためだ。だがそれがスタンドアロンアプリになるとは思っていない」。
画像クレジット:Scar1984 / Getty Images
[原文へ](翻訳:Mizoguchi)
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