GMのEV戦略のキモとなる新型バッテリー工場建設がオハイオ州で始まる
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新型バッテリー「Ultium 」(アルティウム)を大量生産するGeneral Motors(ゼネラルモーターズ)の広さ300万平方フィート(約28万平方m)の工場の鉄筋工事が始まった。2023年までに20種の電気自動車をマーケットに投入するという同社の戦略の基礎となる工場だ。
オハイオ州ローズタウンのUltium電池製造工場は、昨年12月に発表されたGMとLG化学の合弁会社の一部だ。発表当時、両社は新しい合弁会社に最大23億ドル(約2400億円)投資し、オハイオ州北東部のローズダウン製造施設の敷地に新たに1100人の雇用を生み出す電池組立プラントを設置することを約束した。工場は年間30GW/h(ギガワットアワー)の生産能力を持つ。ちなみにネバダ州スパークスにあるTesla(テスラ)のパナソニックと提携している工場の生産能力は35GW/hだ。
バッテリーと基礎をなす電動アーキテクチャは、Cadillac(キャデラック)、Buick(ビュイック)、Chevrolet(シボレー)、GMCブランド、そして1月に発表された自動走行シャトルCruise Originの幅広いプロダクトに活用される。キャデラックのフラッグシップEVであるLyriqと、今秋発表予定で2021年第4四半期に生産が始まる全電動GMC Hummer(GMCハマー)はUltiumバッテリーシステムを使う。GMは8月6日に開催するバーチャルイベントでLyriqを発表する計画だ。
バッテリー名称と同じUltiumと呼ばれるモジュラーアーキテクチャは、19種のバッテリーとドライブユニットのコンフィギュレーション、50kWhから200kWhまでの容量をサポートする400Vと800Vのバッテリーパック、後輪駆動と全輪駆動のコンフィギュレーションに対応する。新モジュラーアーキテクチャの肝はこの新工場で生産される大型ポーチのバッテリーだ。
GMは5月に工場を起工し、それからコンクリート基礎工事を行っていた。GMによると、鉄筋工事は2020年秋まで続く。
GMは少なくとも過去10年、LG化学をリチウムイオンとエレクトロニクスのサプライヤーとして使ってきた。両社は2009年に協業を開始した。GMが開発するにつれ関係は深まり、Chevy Bolt EVを立ち上げた。
最新の合弁会社はGMにとって段階的な変化となり、EV計画を加速させる意味合いを持つ。ここにはオペレーションを別会社にスピンアウトする可能性も含まれる。
「長期的に株主価値を高めると考えられるものを調べて評価することを我々はいとわないので、あらゆることを検討する」とGMの会長兼CEOのMary Barra(メアリー・バーラ)氏は7月29日の決算発表時に述べた。
同社が同日発表した第2四半期決算は、売上高167億8000万ドル(約1兆7600億円)で7億5800万ドル(約800億円)の赤字(GMプレスリリース)となった。赤字と売上高の前年同期比53%減は主に新型コロナウイルスによる米国内工場の閉鎖の影響だ。ただ、決算はアナリストの予想をなんとか上回った。
画像クレジット: GM
[原文へ](翻訳:Mizoguchi)
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