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中国物流大手YTOが海外展開強化へアリババから1025億円調達、町の配達業者から世界へ羽ばたく
AI.

eコマースは過去10年で中国に物流ブームをもたらし、小さな町の配達業者を複数の国で事業を展開する会社に変えた。業界をリードする1社であるYTOは長年のパートナーかつ顧客であるAlibaba(アリババ)から66億人民元(約1025億円)を調達し、国際展開を積極的に進めようとしている。

設立20年のYTOは今週、3億7900万株を1株あたり17.4人民元(約270円)でAlibabaに売ると発表した。新規株の取得によりアリババの持ち分は10.5%から22.5%に増える。YTOの創業者2人の支配持ち分は41%となる。

発表によると、新たな投資によりアリババとYTOはグローバル展開を強化する野心的な取り組みの一環として、配達、航空貨物、グローバルネットワークとサプライチェーン、デジタルトランスフォーメーションなどで提携を深める。

アリババの広報担当は、顧客サービス能力をさらに高めるためにデジタル化とグローバリゼーションにフォーカスしたYTOとの戦略的提携をさらに強化できることを当社は喜んでいる、と述べた。

中国のエクスプレス配達マーケットで14%のシェアを占めているYTO(YTO年次報告書PDF)は、5大物流会社の1社だ。これら5社は中国東部に位置する浙江省桐盧県で創業された。ライバルのSTO、ZT、 Best Express、Yundaと同様、YTOの興隆もアリババ抜きには語れない。アリババはAmazon(アマゾン)やJD.comと異なり、自前でインフラは構築せず、サードパーティーの物流サービスに頼っている。

eコマース大手のアリババはこれまで桐盧県にルーツを持つ物流大手5社にさまざまな額の出資を行い、グループの物流部門Cainiaoを介して関係を維持してきた。Cainiaoは年500億個の荷物をさばくためにベンダーと配達業者をマッチングしている。

YTOとCainiaoはすでに海外進出で提携していて、合弁会社が2018年に世界で最も貨物取扱量が多い香港国際空港にデジタルロジスティックセンター(アリババプレスリリース)の建設を開始した。中国国営の航空会社、中国航空集団もまた合弁会社に出資していて、センターは早ければ2023年にもオペレーションを開始する見込みだ。

2019年の時点で、YTOは世界中に18法人と53のサービスステーションを置き、150カ国・地域で配達サービスを展開している。積極的な海外展開は、世界中に鉄道や通信ネットワーク、その他のインフラを構築するという中国の大きな計画、一帯一路により生み出され得るかなりの輸出チャンスを取り込むというさらに大きな目標に合致するものだ。

画像クレジット:Visual China Group / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

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