スマホやタブレットの画面を使わないスマート玩具Kiriは子供の言語学習などにも効果的
AI.
自宅待機が始まって6カ月、そして今はカリフォルニアの山火事の煙から逃れる数週間を経て、エネルギーのはけ口を奪われたチビちゃんたちと過ごす私だが、子供のスクリーンタイムを増やすよう推奨して人々に嫌な思いをさせるようなことだけはしたくない。
しかし、画面を使わずに子供たちに教育と娯楽を提供してくれる玩具を作ろうという企業があれば、少なくとも私は注目する。
それがKiriの根底にあるコンセプトだ。同社今週、初めて完全バーチャルでの開催となるTechCrunch Disrupt Startup Battlefield(スタートアップバトルフィールド)コンテストへの出場を予定している。同社は昔ながらの木製の積み木に捻りを加え、スマートな機能を内蔵することで、子供たちが物の形、動物、数などを複数の言語で学べるようにした。しかも画面は使わない。
Kiriは、拡張可能なRFID対応タイルを使って遊ぶように作られている。それぞれのタイルには、動物や食べ物が描かれている。積み木(ブロック)でタイルに触れると、内蔵スピーカーから触れた相手に関する説明が流れる。
「モード」カードを使うとクイズゲームに切り替えることができ、子供が所有しているタイルの中からひとつを探すようKiriに促される。または、英語、標準中国語、スペイン語の切り替えも瞬時だ。
Kiriのブロックは、あえてシンプルに作られている。1辺が2インチ(約2.54cm)の、滑らかに仕上げられた木の立方体だ。外から見えるのは、内蔵スピーカーの音を出すための小さな穴、充電用のポート、半透明で色が変わるKiriのロゴのみ。青いタイルに触れるとロゴは青くなり、クイズに正解すると緑色になる。
子供が覚えた言葉を確認したいときは、コンパニオンアプリで学習効果を見ることができる。ここではもちろん、新しいカードも注文できる。
Kiriは、2019年末にKickstarterキャンペーンに成功し、世界に向けて最初の一歩を踏み出した。最初の製品を今年の4月に出荷する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で物事がすっかり止まってしまった。KiriのNick Porifilio(ニック・ポーフィリオ)氏は、クリスマスシーズンには出荷を間に合わせる予定で再始動したと私に話してくれた。
99ドル(約1万400円)のスターターキットには、ブロック、トートバッグ、タイル数枚が入っていて、すぐに遊べるようになっている。同社は、今後時間をかけてタイルの種類や学習カテゴリーを増やしていくつもりだ。月額8ドル(約840円)でサブスクリプションに加入すれば、子供たちが興味を持っている限り、常に最新の状態に保つことができる。
ポーフィリオ氏は、ゆくゆくはタイルを超えた展開も視野に入れていると話していた。Kiriを内蔵した本や楽器などだ。しかし今のところ彼らは、予約注文してくれた人たちの手にブロックを届けることに専念している。
画像クレジット:Often Studio
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(翻訳:金井哲夫)
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