富士通とトヨタ、物流コストを最大5%削減か 量子コンピュータ技術活用で
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富士通株式会社と株式会社トヨタシステムズは9月10日、富士通の組合せ最適化問題を高速に解く量子コンピューティング技術「デジタルアニーラ」を活用し、自動車製造に必要な部品の物流ネットワークを最適化する共同実証を実施したと発表。
本共同実証では、数百を超える仕入れ先から部品を仕入れ、数か所の中継倉庫を通り、数十の工場へ配送する300万以上のルートを探索する問題に対して「デジタルアニーラ」で計算し、トラック数、総走行距離、仕分け作業などを含めた物流コストを最適化した。
その結果、300万以上のルート候補から、全体の物流コストが削減する新たなルートを30分以内で計算できるとわかった。これまで見つけられなかった有効な物流ルートの発見、積載効率の向上、トラック数や総走行距離の効率化などにより、物流に関わるコストを約2%~5%削減できる可能性があるとする。
物流は効率化とコスト削減が求められる
近年、物流は社会を支えるインフラとして重要度を増している反面、ドライバー不足・交通渋滞・二酸化炭素(CO2)排出量の増加などの課題を抱える。一方で、生産拠点である工場への必要な部品の物流管理という既存業務はサプライチェーンの根幹であるとともに、ますますの効率化とコスト削減が求められているという。
トヨタシステムズは、トヨタ自動車株式会社および同グループを技術力と生産性でサポートするITソリューション企業として2019年1月に設立された。量子コンピューティングの活用についても、会社設立以前の2018年から富士通と研究を推進してきた。
今後、富士通とトヨタシステムズは、実際の物流業務に適用することを目指し、さらなる検証と実用化を進めるとしている。
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富士通、営業スキルをAIに評価されるサービス金融機関向けに提供
富士通は量子コンピュータやAIなどの最先端のテクノロジーを活用して、さまざまな業界にアプローチを試みている企業と言える。
たとえば、富士通は8月7日、金融分野の営業職員向けに、スマホで利用できるAI教育サービスを提供開始した。
提供開始したのは、金融分野の営業職員に向けた新たな教育プラットフォームサービス「FUJITSU Finplex アドバンスドチーミングエクスペリエンスサービス powered by UMU(Finplex アドバンスドチーミングエクスペリエンスサービス)」。価格は個別見積もりになる。
同サービスは、現場の営業職員が保有するスマホを使って、移動中や隙間時間に効率的にスキル習得できるマイクロラーニングや、AIを活用したロールプレイングでの営業演習、集合せずに情報伝達やコミュニケーションができるデジタル朝礼サービスなどを提供する。
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