日本風に見える中国のバラエティストアMinisoが高値で米国でのIPOを果たす
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日本にインスパイアされたライフスタイルグッズを世界中の消費者に届けるバリューストアチェーンに、投資家たちが飛びついている。Minisoは米国時間10月15日、ニューヨークでの新規株式公開で6億800万ドル(約640億2000万円)を調達した。初値は予定価格帯の16.50〜18.50ドル(約1740〜1950円)を上回る24.40ドル(約2570円)で、初日の終わりには4.4%の上昇となった。
創業7年のこの企業は、名前もブランディングも商品もウェブサイトも日本企業を連想させるものだが、実は生まれも育ちも中国だ。さまざまな面で無印良品、ユニクロ、100円ショップのダイソーと著しく似ていて(RADII記事)、日本のライフスタイルの先輩を模倣しているといわれている。
TencentとHillhouse Capitalが投資しているMinisoは、意図的に、誤解を招くような形で、自社を日本企業であるかのようにブランディングしている。プレスリリースや国ごとのサイト(日本語サイトはこちら)といったパブリックメッセージには「2013年に日本人デザイナー三宅順也と中国の若手起業家 葉国富により東京で創設され」と書かれている。しかしIPOの目論見書には日本発祥であるとの記載は見当たらない。
代わりに文書には、中国南部の大都市である広州が同社の最初の拠点で、葉氏が単独の創業者であり現在の最高経営責任者であると記されている。主要な取締役や経営陣はすべて中国人らしい。
ブランディングが混乱していることはさておき、Minisoが価格に敏感で多くの品物の中から選びたいと考える若者の支持を集めていることは否定できない。中国の来店者の80%以上は40歳未満だ。2020年6月時点で、近くに製造業者が多いため中国で販売されている商品の95%以上が50元(約790円)未満となっている。同社は毎週100種類の新しいSKUを発売するという目標を誇示している。
2019年のMinisoの収益は14億ドル(約1474億2000万円)に達した。これに対し創業71年のユニクロは178億5000万ドル(約1兆8800億円)、創業40年の無印良品は41億7000万ドル(約4400億円)だ。
ユニクロを思わせる鮮やかな赤色で飾られたMinisoの店舗は現在80カ国以上に広がり、4200店のうち40%は中国以外にある。店舗の90%以上がフランチャイズ店で、これが急速に拡大できた理由のひとつである。しかしこのモデルは、他社が運営する巨大な店舗ネットワークに対してMinisoのコントロールはあまり効かないということでもある。
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画像クレジット:Miniso
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(翻訳:Kaori Koyama)
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