フィアット・クライスラーが電動ピックアップトラックRamの市場投入を計画、市場一番乗りを目指す
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Fiat Chrysler Automobiles(フィアット・クライスラー・オートモビルズ)のCEO、Mike Manley(マイク・マンレイ)氏は、米国時間10月28日、同社のRam(ラム)ブランドから電動ピックアップトラックを市場に投入することを認めた。
これは、同社の第3四半期収支報告会で、アナリストからの質問に対する答の中で、過密状態になることが必至の新分野に同社が参入するとの以前のコメントで火が点き飛び交っていた憶測を沈静化しようと、マンレイ氏が語ったものだ。The Detroit Free-Press(ザ・デトロイト・フリープレス)がそのコメントを最初に報道した。
「電動化されたRamピックアップは、確実に市場に出ます。その明確な時期が発表できるようになるまでのしばらくの間、どうかご注目いただきたい」とマンレイ氏は、それ以上の詳細を語らなかった。
Fiat Chryslerは、第3四半期の2580万ユーロ(約31億7000万円)の収益に対して、228万ユーロ(約2億8000万円)の修正利益を報告(英金融行動監督機構)している。これは北米での好調な売上げによるもので、新型コロナウイルスのパンデミックによる2020年前半の苦戦から黒字に戻すことができた。
電動ピックアップは、一般消費者向けにはまだ発売されていない。この状況は、数多くのスタートアップとGMやFord(フォード)といった老舗自動車メーカーがそれを生産し出荷し始める18カ月後に変わる。Amazon(アマゾン)、BlackRock(ブラックロック)、Cox Automotive(コックス・オートモティブ)、T. Rowe Price Associates Inc.(ティー・ロー・プライス・アソシエーツ・インク)が支援するRivian(リビアン)は、電動ピックアップの市場一番乗りを目指している。Rivianは、イリノイ州ノーマルの自社工場で7月から試験生産を開始したとプレゼンテーションで話していた。そのピックアップトラックとSUVを2021年夏に発売するという。Rivianによると、R1T電動ピックアップトラックは2021年6月に発売が予定されている。R1S電動SUVは2021年8月から出荷が開始される。
その一方で老舗自動車メーカーのFordは、売上げトップのF-150の電動バージョンを同社のリバールージュ複合施設に7億ドル(約730億ドル)で新設した工場で生産を行う予定だ。スタートアップのLordstown Motors(ローズタウン・モーターズ)は、特別目的買収企業DiamondPeak Holdings Corp.(ダイヤモンドピーク・ホールディングズ・コープ)との合併で株式公開を行い、6月にピックアップトラックの試作車を公開した。
GMとTesla(テスラ)の電動ピックアップは、2022年まで待たなければならない。GMは10月にGMC Hummer(ハマー)ピックアップの電動版を発表し、2021年から予約受付を開始する。GMC Hummerの出荷は2022年になる。未来的なスタイルのTesla Cybertruck(サイバートラック)は、カリフォルニア州ホーソーンのTeslaデザインセンターで2019年11月に公開されたものの、2022年後半まで生産は期待できない。
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カテゴリー:モビリティ
タグ:Fiat Chrysler Automobiles、電気自動車
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(翻訳:金井哲夫)
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