Rocket Labが11月にElectronロケットのブースター回収テスト実施へ
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ニュージーランド出身のエンジニアが創業者した宇宙企業であるRocket Labは2020年11月に予定されている重要な実験のための準備を整えた。これは衛星打ち上げロケットのブースターの回収を試みるテストで、打ち上げに適したタイミング、いわゆる「ウィンドウ」が開くのは米国時間11月16日だ。
実は、Rocket Labではブースター回収のテストを17回目の打ち上げで実施するとしていた今回の打ち上げは16回目であり、1回前倒しされたことになる。同社はスケジュールを早めた理由について簡単な説明を発表した。
Rocket Labが再利用テストを行うのは、これが最初ではない。2019年8月にElectronロケットのブースターを回収して再飛行させる計画を発表したとき、同社の創業者でCEOのPeter Beck(ピーター・ベック)氏は「これは同社の当初の計画に含まれていなかった」と述べている。Rocket Labは同年12月にブースターの再突入時の誘導・制御システムと降下を減速するためのパラシュート展開のテストに成功している(未訳記事)。
公開された動画でベック氏は、ブースターの回収を図る目的について説明している。簡単にいえば回収、再飛行が実現すれば、打ち上げの度にブースターを製造する必要がなくなり、オペレーションを大幅に合理化することができるからだ。当初の計画にブースター再利用が含まれていなかった理由は、SpaceXのFalcon 9やBlue OriginのNew Shepardと比較してElectronはずっと小型であり、ロケット噴射によって回収するための燃料を搭載する余地がないと考えられていたためだった。
しかしベック氏のチームは、独創的な回収方法を考案した。それは小型のドローグシュート(抽出傘)とメインパラシュートを組み合わせることによってブースターを減速し、ヘリコプターによって空中で吊り上げるという方法だった。今回計画されている回収テストは、ヘリコプターによる吊り上げのステップは含まれていない。パラシュートで減速させて海に着水させて回収することを狙っている。
ベック氏によれば、ヘリコプターによる吊り上げに対してはあまり心配していないという。ステップは同社がすでにテストを行って成功しているためだ。重要な部分は、ペイロードを軌道に乗せることに成功した後でブースターの回収段階に進めるかどうかだ。
Rocket Labが今回のテストでブースターを回収することができれば、Electronにブースター回収システムを装備することが十分可能となる。これにより打ち上げの間隔を大きく短縮可能になる。将来的には打ち上げコストの削減も期待できる。
TechCrunchはテストの結果について詳しく報道する。ベック氏は衛星ビジネスをテーマとするTechCrunchの新しいセッション、TC Sessions: Spaceにバーチャルで登場しRocket Labについてプレゼンする予定だ。
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カテゴリー:宇宙
タグ:Rocket Lab
画像クレジット: Rocket Lab
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(翻訳:滑川海彦@Facebook)
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