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留学生の大学入学手続きやキャリア構築を一元サポートするプラットフォーム「Nestlings」
AI.

留学生向けの大学入学手続きは時代遅れだ。まず、米国の学生がさまざまな大学への出願を1カ所で行えるワンストップのアプリケーションはない。留学生は、独自の要項や入学手続きを持つ何千という大学を1つ1つあたらなければならない。

それは時間を要する複雑な作業だ。カリフォルニア州クパチーノに拠点を置くNestlings(ネストリングス)はそこに着眼した。Apple(アップル)のプロダクトマネジャーだったSowmya Satish(ソウミア・サティシュ)氏と彼女の夫Raj Basavaraju(ラジ・バサヴァラジュ)氏が設立したNestlingsは、留学生のために大学入学手続きを簡素化しようとしている。

15年近く前にバサヴァラジュ氏はグラスゴー・カレドニアン大学で修士号を取得するためにバンガロールを後にした。

「勉強しようとしていたとき、私は適切なコースやプログラムを見つけることができませんでした。わずかなサポートしかありませんでした」と同氏は回顧した。「安全性やライフスタイル、そして実際にかなり重要な情報など、すべての必要情報を得るのは簡単ではありませんでした」。そこで同氏は情報をオンラインに集約し、海外で学ぶことに興味を持っている他の学生がアクセスできるようにするというアイデアを思いついた。

基本的にNestlingsは、留学生が米国、英国、カナダの大学を探し、1つの願書で複数の大学に出願するのをサポートするプラットフォームだ。このサービス以外に、Nestlingsは学生が進みたいと考えている分野のメンターと学生を結びつけて学生がアドバイスが受けられるようにし、また卒業後に就業機会を得られるようにサポートしたいと考えている。

「出願のためのポータルというだけでなく、学生のキャリア構築を手伝うというのが当社の最終目標です」とサティシュ氏は話した。

Nestlingsは、高等教育を追求しようと決めた瞬間から、卒業時あるいは卒業後の職探しまで、学生のプロフェッショナル設計の一部になろうとしている。

他の学生募集プラットフォームと同様、多くの学生がプラットフォームを利用して初めてNestlingsはうまくいく。そのため、Nestlingsは学生が無料でプラットフォームを利用できるようにし、その代わり大学や雇用主といったパートナーが、Nestlingsの学生を採用したときに課金する。

これまでのところ、Nestlingsはプラットフォームに学生3万人を抱える。180超の大学と提携し、直近では東南アジアで最大のテストセンターの1つと非独占パートナーシップを結んだ。テストセンターはエージェントに手数料を払うことなく、そして広告を出したりすることなく多くの学生をプラットフォームに引き込むNestlingsの戦略の一環だ。

アーリーステージのスタートアップとして、Nestlingsには強力な競合相手がいる。最近14億ドル(約1450億円)のバリュエーションで7500万ドル(約78億円)を調達したApplyBoard(アプライボード)だ。ApplyBoardもNestlingsと同じく、学生が海外の大学に願書を出す手続きをサポートしている。しかしApplyBoardは、Nestlingsよりかなり大きなレイトステージの企業だ。ApplyBoardにNestlingsについてどう思っているのかコメントを求めたが、返事はなかった。

それでもNestlingsは、単なる大学入学ではなく学生の成功全般に照準を当てることで競争に勝ちたいと考えている。同社がAdmitAlly(アドミットアリー)を買収したのは、部分的には学生の成功にフォーカスしているためだ。AdmitAllyはシンシナティ拠点のビデオチャットプラットフォームで、現役大学生をメンターや大学志願者とマッチンングする。

買収についてサティシュ氏は「パンデミックの間は特に、わざわざ一からやり直して時間を無駄にしたくはありませんでした。そしてNestlingsの既存のサービスにすばやくテクノロジーを溶け込ませることができました」と述べた。「学生はいまキャンパスを訪問できず、リクルーターも海外に行けないため、今度の留学生募集はタフなものになるでしょう」。

Anu Vora(アヌ・ボラ)氏が創業したAdmitAllyの売却価格は明らかにされなかった。しかしディールの一環としてボラ氏はNestlingsの取締役となり、またNestlingsの投資家にもなった。AdmitAllyと並行して、ボラ氏は投資会社でインキュベーターのCandid Venturesを運営している。ボラ氏はNestlingsのシードファンディングに150万ドル(約1億5600万円)を出資した。

大学などの高等教育はいま、少ない出願やリモートスクーリングなどに直面しているが、Nestlingsは留学生が米国の教育を希望するという長期的ビジョンに賭けている。その見方が正しい場合のみ戦略はうまくいく。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Nestlings

画像クレジット:Tribune News Service / Getty Images under a Dallas Morning News / Contributor License.

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(翻訳:Mizoguchi

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