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全米労働関係委員会がグーグルを従業員の監視やその他の労働違反で告発
AI.

団体交渉や不正労働行為などにおいて労働法の遵守を強制する政府機関であるNational Labor Relations Board(全米労働関係委員会、NLRB)は米国時間12月2日、2019年11月の数名の従業員の解雇について調べた結果、Google(グーグル)に対して告発状を出した。その告発では、グーグルが社員を監視し、また一般的に労働関係法7条に保証されている労働者の権利を実行した従業員を妨害、制限および強要したとしている。

またNLRBは、グーグルが「その従業員が組合やそのほかの労働者が保護される共同活動を形成、参加、援助することを妨げた」とその訴状で主張している。

解雇された同社社員の1人、Laurence Berland(ローレンス・バーランド)氏は声明で次のように述べている。「この訴状が明らかにしているのは、企業の倫理の問題や経営のあり方に関する発言権が労働者にあることだ。ひと握りのテクノロジー長者の権力が我々の生活と社会をコントロールしているとき、このことを見つけたことは重要だ。NLRBが確証しているように労働者には発言し、組織を作る権利があるが、経営陣がその社会で演じようとしている役割に関する倫理的懸念を我々が振り払うことはできないし、振り払うべきでもない」。

元グーグル社員のバーランド氏とKathryn Spiers(キャスリン・スパイアーズ)氏はこれより前に、国レベルの訴えをNLRBに提出していた(未訳記事)。その訴えは、グーグルは組織を作ろうとしたとして彼らを解雇したが、組合を作ることは保護された活動だと主張している。彼らはさまざまなテーマに関して組織を作ろうとした。臨時労働者や派遣労働者、契約社員などに対するグーグルの待遇、組織を作ろうとした社員に対する報復、同社が不法移民の阻止で悪名高い関税国境取締局の仕事をしていることなどだ。

また2019年の11月にグーグルは、Rebecca Rivers(レベッカ・リバーズ)氏とバーランド氏を、会社のポリシーに違反したとして休職扱いにした。当時グーグルは、彼らは自分の仕事に関係のない秘密文書を検索、共有し、一部のスタッフの個人的なカレンダーを見たと述べていた。2人を支持する抗議活動の後、リバーズ氏とバーランド氏、Paul Duke(ポール・デューク)氏、そしてSophie Waldman(ソフィー・ウォルドマン)氏は解雇されている。

グーグルの広報担当者はTechCrunch宛の声明で次のように述べている。「グーグルは何でも社内で議論する企業文化を支持しており、社員には絶大なる信頼を置いている。もちろん社員には労働者としての保護された権利があり、私たちもそれを強力に支持しているが、それと同時に情報のセキュリティも真剣に重視している。私たちの決定と法的立場については、それらが正しいという確信がある。問題の事案で社員たちがとった行為は、私たちのポリシーへの重大な違反であり、信頼して委ねている責任の受け入れがたい侵犯である」。

この直前にNLRBは、グーグルの受託企業であるHCLに対して公式の訴状を出している(VICE記事)。そこで同社は、組合を作った労働者の権利を何度も踏みにじったとしている。今後についてバーランド氏とスパイアーズ氏は、NLRBの訴追によりグーグルが復職と損害賠償を受け入れることを期待している。ただしこの訴えの次のステップは、行政審判官による調査と聴聞に応じることだ。

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画像クレジット:Mason Trinca / Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

引用先はこちら:全米労働関係委員会がグーグルを従業員の監視やその他の労働違反で告発

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