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災害時に河川の将来水位の予測や越水を検知するAI、避難時の情報の充実化に貢献
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鳥取県と株式会社建設技術研究所は12月4日、持続的で実効的な河川管理および豪雨時における安全非難の実現を目的として、河川監視カメラ・水位計などより得られるデータとAI技術を用いた新技術の開発(河川管理の高度化)に取り組むと発表した。

これまで、建設技術研究所と鳥取県は鳥取県中部(倉吉市・北栄町)を流れる北条川において、実証実験を実施してきたが、今回、新技術から得られる解析結果が一定の精度に達したため、試行的に活用することとなった。

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AIが災害時の河川の将来水位を予測、住民への避難情報提供に活用

現在、インフラの維持管理費は今後30年で約1.3倍に増加するという見通しがあり、地方自治体では維持管理に携わる職員数が十分でない状況となっている。このため、持続的で実効的な維持管理の実現に向けて、新技術やデータを活用することが重要となっている。

また、気候変動にともない、台風・豪雨が激甚化・頻発化するなか、住民の安全な非難の実現に向けて、非難の判断のもととなる河川情報の発信の充実化が必要だ。

こうした課題に対し、建設技術研究所と鳥取県は以下の2段階の技術開発に取り組んでいる。

まず、「監視カメラ画像を用いて、AIが諸現象(越水、砂州の変化)を検知する技術」だ。この技術では、AIが画像から越水の発生を検知する「越水の検知」や、画像から河口部の砂州が撤去すべき高さになったことや、画像と水位および潮位データにより砂州フラッシュ現象※の発生を検知する「砂州の変化の検知」などが挙げられる。

次に、「AIが河川の将来水位を予測した上で、さらに諸現象(越水、砂州の変化)および河川管理施設の操作タイミングを予測する技術」だ。降雨量予測データなどからAIが将来水位を予測し、諸現象や河川管理施設の操作タイミングを予測する。そして、これらの解析結果をもとに、電子メールやWebサイトで管理職員や住民へ警戒・非難情報などをリアルタイムに構築できる。

建設技術研究所と鳥取県は今後、「視認が困難な夜間カメラ映像内の対象(水面・砂など)検知精度向上」「砂州フラッシュの発生メカニズムを踏まえた検知精度向上」「水位予測、諸現象や河川管理施設の操作タイミングの予測精度向上」といった各技術の改良を予定しているという。

※砂州フラッシュ現象とは、増水時に砂州が流され河口が開くこと

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SNSや気象データから災害時の情報を提供、誤情報の判定にAI活用

自然災害や避難情報の対策手段として、今後AIの活用が重要になりそうだ。

株式会社Spectee(以下、スぺクティ)は2020年9月9日、同社が提供する防災・危機管理ソリューション「Spectee Pro(スぺクティプロ)」が岩手県の危機管理および災害対応として採用されたことを発表した。

Spectee Proは、を活用した情報解析をもとに、災害やリスク情報をいち早く正確に「可視化」し、現場の意思決定を円滑にする防災・危機管理ソリューション。

Spectee Proは、TwitterやFacebookなどのSNSに投稿された情報や、気象データ、停電情報などさまざまな情報をもとに、自然災害、火災、事故の発生など、緊急性の高い情報を100以上のカテゴリーでリアルタイムに配信する。

また、スぺクティでは、SNSに投稿されたデマや誤情報の判定、情報の重要性の評価などを、AIが的確に解析する。加えて、24時間対応の専門チームによる情報の検査・分析をすることで、災害現場の最前線で働く人が情報に惑わされることのないよう、サポート体制を整えている。

引用先はこちら:災害時に河川の将来水位の予測や越水を検知するAI、避難時の情報の充実化に貢献

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