過去の交通事故データから危険地点をAIが予測、接近時にアラートを発話 三井住友海上保険ら
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画像は公式サイトより
三井住友海上火災保険株式会社とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社は2021年1月末に、専用ドライブレコーダー付き自動車保険(以下、「見守るクルマの保険(ドラレコ)型」)の事故多発地点接近アラートに、AI分析で導き出した「事故の危険が高い地点(以下、事故危険予測地点)」を新たな機能として追加する。
事故危険予測地点機能は、過去の交通事故データと、道路、店舗、人口などの情報からAIが分析した交通事故の危険性の高い地点を登録し、アラートを発話するものとなる。
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事故の多発地点をAIが分析し危険な地点を予測、安全運転意識の向上を期待
これまで、三井住友海上火災保険らが提供する見守るクルマの保険(ドラレコ型)では、充実した安全運転支援アラート機能などにより、安全運転意識の向上と事故減少効果が見込まれてきた。
また、2019年1月の販売開始以来、事故発生時に専用ドライブレコーダーが一定の衝撃を検知した際、専用デスクとつながる自動通報機能や、専用ドライブレコーダーの映像からAIが事故状況を自動作図する機能など、保険会社独自の顧客サービスが評価されている。
そうしたなかで、三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損保は新たに、両社が包括連携協定を締結している香川県が2020年3月に作成した「AIによる交通事故危険度予測マップ」で公表している100地点を事故危険予測地点としてアラートに追加していく。
本マップは、過去の交通事故の発生状況に、道路の幅員や車線数などの道路情報、カーナビから得られたヒヤリハットデータ(急減速箇所)、小売店や飲食店などの施設情報などを組み合わせ、AIを用いて交通事故の危険度予測をするもの。
今後、三井住友海上保険とあいおいニッセイ同和損保は、香川県との包括連携協定をきっかけに、全国で利用できる、AIを活用した事故危険予測地点アラートの充実に取り組んでいくという。
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事故時の状況をAIが解析、相手車両の速度超過などから過失割合を推定
あいおいニッセイ同和損保では、AIを活用した過失割合の判定サポートも提供している。
あいおいニッセイ同和損保は2020年9月25日、事故対応サービスの「テレマティクス損害サービスシステム」に「相手車両・周辺環境を含む事故状況の把握」機能および、AIが判定した事故状況をもとに過失割合の判定をサポートする「過失割合の判定サポート」機能を実装したと発表した。
あいおいニッセイ同和損保の事故状況把握システムには、富士通株式会社の車載カメラ映像解析プラットフォーム「FUJITSU Future Mobility Accelerator Digital Twin Analyzer」を導入する。約30万件の映像シーンを学習させたAIを搭載しているため、自動車・歩行者・道路などの位置や軌跡を立体的に把握し、事故状況の可視化や相手車両の速度推定が可能になる。
テレマティクス損害サービスシステムに富士通の機能を実装することで、AIが事故の状況図を自動で作成するようになる。また、人の目では確認できない相手車両の速度をAIで解析することで、これまで困難だった相手車両の速度超過による過失割合修正の主張が可能になるという。
ドライブレコーダーの動画解析結果については、位置情報や加速度情報などの事故状況を過失割合の判定サポートシステムに反映させることで、約1万件の事故パターンをもとに、AIが過失割合の判定を支援する。
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