コーチングでよく使われるGROWモデル – 基礎を覚えよう
この記事は次の方におすすめです
- 部下の能力を引き出したい
- チームのパフォーマンスを上げたい
- 効果的に結果を出せるようにしたい
- 良好な人間関係を作っていきたい
- 目標達成能力や問題解決力を高めたい
コーチングには様々な手法がありますが、そのうちのひとつ『GROWモデル』を紹介したいと思います
GROWモデルとは
GROWモデルといってもそれが何なのかわからない方もいらっしゃると思うので詳しく説明していきたいと思います。
GROWモデルは、コーチングの基本スキルとも呼ばれているスキルです。
このモデルを使うことで日常的な問題解決の思考を整理していくのに有効な手段となります。
コーチングはコミュニケーションスキルとして活用できます。そこにGROWモデルを組み合わせることで、相手の目標や問題解決へのアプローチ、プロセスの整備ができ、特に職場でのパフォーマンス向上に役立てることができます。
ではGROWモデルはなにかというと次の5つの頭文字を取ったものです。
- Goal – 目標の明確化
- Reality – 現状把握
- Resource – 資源
- Option – 選択肢の創造
- Will – 目標達成の意思確認
「R」が2つあります。それぞれひとつづつお話ししていきますね。
Goal – 目標の明確化
第一ステップ「目標・目的」を明確化していきます。
相手の理想やなりたい姿、人生の目標や目的などさまざまなゴールを探します。
これを明確にしていくためには6つの質問をうまく活用していきます。それは5W1Hです。
- What「何を」成したいのか
- When「いつまで」に達成したいのか
- Who「誰が」達成するのか
- Where「どんな」環境(会社、プライベートなど)で達成したいのか
- How「どのよう」に達成したいのか
会話の中で必要なのはこのコミュニケーションの落とし所を最初に決めておくというところです。
特に職場では短い間に成果を出したりする必要があります。
だらだらと目的もなく話していると肝心な業務が進められないので、最初にゴールを決めておく必要があります。
Reality – 現状把握
今どのような状態なのかが把握できていないと、アドバイスも言えません。
コーチングでは、現状のスキルや感情などに着目することが多いです。
そして内的要因と外的要因を分けて把握しておくことがベストです。
ここで使いやすい質問として
- 「っていうと具体的には?」
- 「もう少し詳しく教えて」
相手の現状をとにかく明確にしてテーブルの上に広げていく必要があります。
Resource – 資源
ゴールへ近づくための資源を探します。大きく分けて「有形」なものと「無形」のものに分けられるでしょう。
- 人、物、金などの有形のもの
- 情報、時間、感情、体験などの無形のもの
このリソース(資源)はなにも今現在のものでなくてもいいのです。
過去の辛かったこと、大変だったこと、それらを乗り越えたときにどうやって乗り越えられたのか。
そのとき誰に助けてもらったのか。どうやって助けてもらったのか。
過去のできてる場面。なぜあのときうまくできたのか。
など、さまざまな視点から過去の出来事を捉えてリソースとして使えるところはないかを探していきます。
使える質問は
「過去嫌だったことって?」
「逆にうまくいったことは?」
「それってどうやって乗り越えられた?」
「そのときどう感じた?」
「本当はどうなりたかった?」
Option – 選択肢の創造
リソースから使えそうな部分を見つけ出し、どのように使えるかを考えていきます。
- 達成するためにどんなことができるのか。
- 今までやったことのない方法はないか。
- 自分のパターンはなにか。
- 他人でモデルになるような人はいないか。
このときに必要なのは成約のない未来を描くことです。
できないかも、無理かもなど考えてしまうと、どうしても前に進むアイデアが出てきません。
ですから次の質問を活用していくといいでしょう。
「何の成約もなかったら?」
Will – 目標達成の意思確認
選択肢を選んだら、目標達成のために自分の意志でその行動ができるかどうかを確認する必要があります。
人から押し付けられたものはやる気が起きませんし、自分で選んでもしっくりきていなければ行動へ移せないでしょう。
アクションするために必要なポイントとして挙げられるのが次の4つです
- 目標達成したときの未来にワクワクできるか
- この目標を本気で達成したいか
- いつまでにやるか
- なにから取り組むか
このときに使える質問が
「言ってみてどう?」
「それができたらどうなれる?」
「いつまでにしたい?」
「なにからはじめる?」
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まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はGROWモデルについて説明してみました。
非常に使えるフレームワークです。うまく質問すれば、相手のパフォーマンスを最大限に引き出すことも可能です。
私のクライアントではコーチングした翌日にたった一日でその月の売上を達成してしまった方もいらっしゃいます。
GROWモデルを使うにあたってひとつだけ注意しておくポイントがあります。
普段のコミュニケーションをしっかりできていないと、相手は抵抗してきちんと質問に答えてくれません。
これを読んでいるあなたが管理職であるなら、普段からの信頼関係は絶対です。
よりよいコミュニケーションをした上で面談などで活用してください。
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