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失われた声をAIで取り戻すデバイス JDAの国内最優秀賞を受賞
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一般財団法人ジェームズダイソン財閥は9月23日、国際エンジニアリングアワード、James Dyson Award(以下、JDA)の上位2作品を発表した。JDAは、27ヵ国から合計1,794の作品が集まり、今年の国内最優秀賞は、東京大学大学院のチームによる、失われた声を人工知能(AI)で取り戻すウェアラブルデバイス「Syrinx」が選ばれた。

「Syrinx」は、声を失った人が、AIによって再び声を取り戻すウェアラブルデバイスだ。喉に外部から声の素となる振動を与えることで、喉頭を摘出し、発生能力を失った人などが再び人と話すことができる。

20年ほど前に、口の動きだけで声を生成する電気式人工喉頭が開発されたが、常に片手で喉にデバイスを押し当てていなければならないうえに、生成される声も機械的であった。

その点「Syrinx」は、ハンズフリーで使用可能かつ、声の録音データをもとにAIが声帯の振動音を生成し、もとの声を再現できる。

チームリーダーである竹内雅樹氏は「私たちのゴールはSyrinxを製品化して、世界中の声を失った方々に届けることです。今回の受賞はそのための大きな一歩を踏み出したと考えております。そのため、今以上に質のいいものを世に出せるように、今後も開発を続けていきたいと思います」とコメントしている。

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