コロナ感染者数が急増する中でAirbnbが業績を回復している理由をデータから読み解く
AI.
DoorDash(ドアダッシュ)が金曜日に株式上場を申請し、今年中にIPOを行うユニコーンがまた1社増えた。同社に関する主な数字については、筆者がこの記事にまとめた。さらに、TechCrunchのDanny Crichton(ダニー・クライトン)がこのIPOから利益を得る関係者について書き、筆者は別の記事で、新型コロナウイルス感染症が同社のビジネスに与える影響について考察した。
この話を持ち出したのは、新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも、まもなくIPOが予定されているもう1つのユニコーンがあるからだ。それはAirbnb(エアビーアンドビー)である。
エアビーアンドビーが8月に株式上場を申請したとき、それは確固たる計画のように見えた。同社は新型コロナウイルス感染症を原因とする不況から回復基調にあると広く報じられていたし、公開市場は成長株とハイテク株に沸いていた。さらに米国における新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が夏の最高値から減少していた。同社は第3四半期を無事に乗り切り、最新の数字でS-1上場申請を行い、世界的なパンデミックや旅行業界の不況も同社の勢いを止められなかったことを投資家に示してからは、もうかり過ぎて笑いが止まらなかった。これは本当にすごいことだ。
しかし現在、米国でも世界全体でも新規感染者が過去最高を記録しており、TechCrunchが同社のS-1申請書を入手する直前に消費者支出が悪化した。同社の11月の業績は8月や9月ほど楽観視できない。それでも上場するなら(うわさでは来週)それに備えよう。第3四半期までの数字を見るだけでよい。
Cardify(カーディファイ)のスタッフが筆者に送ってくれたのも実質的に第3四半期の数字だったので、筆者はそれを詳しく調べてみた。リアルタイムの消費者支出データを追跡するカーディファイのデータによると、エアビーアンドビーがパンデミックによる最初の宿泊不況から回復したスピードが、宿泊業界全体よりも速かったことがわかる。
実に驚異的な回復だ。しかし残念なことに、残念なことに、6月下旬から7月にかけての最初の需要ブームは、時間の経過とともに先細りした。
少し拡大してみよう。ここでは、2020年7月から第4四半期の最初の月である10月末までのエアビーアンドビーへの支払額を、前年同期と比較している。
減少しているとはいえ、同社にとっては励みになるデータである。筆者はエアビーアンドビーへの(ご存知のとおり第三者からの)支払額がこれほど好調だとは予想していなかった。
上記グラフに基づいてエアビーアンドビーの収益を試算してみると、1か月家を借りるというトレンドはいくぶん弱まっているようだ。カーディファイがTechCrunchに語ったことによると、平均的な予約数は今年3月から4月にかけて70%増加したが、「現在、増加ペースは正常化し、YTDベースでおよそ30%増」とのことだ。
グラフが示すように10月は消費支出が減少しているが、2019年の線を見る限り、少なくとも一部は季節的なもののように見えるため、すべてが新型コロナウイルス感染者数の増加が原因だとは考えたくない。しかし、SimilarWeb(シミラーウェブ)のデータもThe Exchange(ザ・エクスチェンジ)のデータも同様の垂下線を示している。このデータセットは、エアビーアンドビーを含む多数の旅行サービスにおける、世界中の宿泊予約数に関するものである。同社の米国市場におけるデータによると、9月までに予約状況は回復し、3月の予約数の低下をある程度カバーしたものの、10月の落ち込みにより回復が妨げられた。欧州の予約数の回復は7月にピークに達し、その後減少を続けている。アジアの予約数は増加しているが、以前の水準からは大幅に減少している。
状況は複雑だが、カーディファイによると、エアビーアンドビーは宿泊業界全体に比べて好調だ。そのため、業界全体の数字を見ると、必要以上に悲観的になってしまうかもしれない。実際の数字はまもなく発表されるが、筆者は待ちきれなかったため、手元にあるデータから読み解いたものをここで紹介した。S-1の公表が待ち遠しい。
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カテゴリー: シェアリングエコノミー
タグ:Airbnb
[原文へ](翻訳:Dragonfly)
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