車載用AI秘書、マイクロソフトと中国新興EVメーカーが共同開発へ
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Thumbnail photo on ©HiPhi – Human Horizons
トランスフォーマーのように車と会話できる日は近いのか。
中国マイクロソフトとHuman Horizonsは、Human Horizonsのプレミアムスマート電気自動車「HiPhi」向けに、車載AIアシスタント「HiPhiGo」を共同開発する戦略的パートナーシップを発表した。
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世界人工知能会議にて発表されたタッグ
この発表は、2020年7月10日に中国・上海で開催された「世界人工知能会議2020オンラインサミット(WAIC 2020)」において、マイクロソフトの王永東(Dr. Yongdong Wang)コーポレートバイスプレジデントと、Human Horizonsの創業者でCEOの丁磊(Ding Lei)氏によって明かされた。
Human Horizonsは、インテリジェントモビリティ技術の研究開発と、未来志向のスマートカーの産業化に取り組んでいる中国の新興EVメーカーだ。車の生産だけでなく、交通のスマート化やスマートシティの発展なども戦略として掲げている。
チャットボット技術を活用して新たな車内環境創出へ
車載AIアシスタント「HiPhiGo」は、マイクロソフトのAIチャットボット技術「シャオアイス(XiaoIce)」をベースに開発される。LINEを利用する学生たちの間で話題になったAI女子高生「りんな」は、マイクロソフトがこのシャオアイスをベースに開発した日本向けチャットボットだ。
マイクロソフトの音声技術を活用したHiPhiGoを使うことで、運転中のユーザーが音声ですべて操作できる環境を実現する。そして、車内での消費者体験、テレマティクス、車と乗員間のデータを安全に接続する機能など、新しいサービスやソリューションを提供することを可能にする。
具体的には、自然な会話、論理的思考、想像力などを兼ね備えたAIアシスタントを開発し、運転手のニーズを自律的に判断して行動を起こすという。
実際にどのような行動を起こすのか、これからのニュースにも注目していきたい。
スマートカーとスマートシティで自動運転レベル5の時代へ
Photo by Jason Leung on Unsplash
Human Horizonsは「3つのスマート(Smart Vehicle, Smart Transportation, and Smart City)」戦略を掲げており、車や都市計画など環境全体を巻き込んだ発展を目指している。
同社の生産するスマートカー「HiPhi」ブランドの第一弾製品である「HiPhi 1」は、世界初のオープン電子電気アーキテクチャ「HOA(Human Oriented Architecture)」をはじめ、端末で自己判断するエッジコンピューティング技術、さらにはV2X技術や500個以上のセンサーを搭載している。そんなHiPhi 1は2020年末までに少量生産、2021年には大規模納入に到達する予定だ。
2019年1月にはHuman Horizonsが打ち出した世界初の「スマート道路」が試験運営を開始しており、2019年12月にスマートシティシステムも上海市張江にて始動した。
そうしたなかでの今回のダッグは、Human Horizonsの3つのスマート戦略を更に推進する計画として注目していく必要があるだろう。
日本のトヨタもWoven City計画などを発表したばかりだ、新しい車の時代はもう始まっている。
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