新型コロナウイルス感染症が騒がれ始めてから、人と会話が難しくなりましたね。常にマスク越しなので、会話も必要最低限、大勢の人が集まるところには行けないし、どうやってコミュニケーションをとったらいいかわからない。
そもそも、新型コロナウイルス感染症に関する情報が大量に出回っているので、人それぞれ新型コロナウイルスに対しての捉え方、考え方が違います。また、家族構成や職業によっても価値観が違うので、悩みますよね。
テレワークなどで自宅からほとんど出ない生活を強いられている人の中には、誰とも会話しない日が続いたりして、人と接すること自体が怖くなったり、こんな生活が続いたらコミュ障になってしまうのではないかと不安になる人もいるのではないでしょうか。そこで、コロナ禍でもコミュ障にならないための過ごし方について考えてみましょう。
1.毎日コンビニに行って会話してみる
もともと人と関わることが嫌いな人は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大で、大勢の人が集まることが無くなって、ほっとしているかもしれません。仕事もテレワークになったら、自宅でできるから、満員電車にも乗らなくてもよいし、会社で煩わしい会話もしなくてもいい。「家、最高!」「できれば家から出たくない!」と思っている日が続き、気が付いたら「今日は一日中誰とも話さなかったな…」という毎日になってくる。こうなってくると次第に人と話すのが億劫になってきて、やがて怖くなってきます。そして、どんな風に人と話したらいいかわからなくなってしまうかもしれません。
これには理由があって、実は脳は、とっても省エネにできているので、必要ないと思ったことは、どんどん忘れていくような仕組みになっているのです。車の運転で例えると昔はMT(マニュアル)車が主流だったので、MT車に乗っている人が圧倒的に多かったです。MT車に毎日乗っていると、クラッチを踏んでギアチェンジしてという運転を無意識できますが、しばらくAT(オートマ)車に乗っていて、久しぶりにMT車に乗るとクラッチを踏むのを忘れてエンストする…みたいなことが起きます。これは脳が使わない動作をもう不要だと思って、忘れてしまうから起きることなのですが、これと同じようなことがコミュニケーション能力でも起きます。毎日、人と会話していれば、人に声をかけるのも無意識にできますが、コミュニケーション能力も、会話などをして使わなけばどんどん使えなくなってしまいます。そこで、これを防ぐために、コンビニやスーパーなどに毎日出かけていって、店員さんに声をかけてみましょう。挨拶だけでも、大丈夫です。短い会話でもできれば、心のキャッチボールができるのでほっとしますよ。
2.感動する映画を観たり、小説を読んだり、好きな音楽を聴く
コミュ障…って、そもそもどんな状態なのでしょうか?コミュニケーションって、そもそもどんなことなのか、そこを考えてみますね。
コミュニケーションを思い浮かべた時に、一番浮かびやすいのは、誰かとの会話ですよね?でもこれ、人間と会話しないとコミュニケーションとった感じがしないですよね?例えば、しゃべる自販機とか、AIなどの人工頭脳の搭載されたロボットならある程度会話することはできるかもしれません。しかし、これでは会話ができても満足できませんよね。
会話によるコミュニケーションで私たちが得ているもの、それは何か。ただ、言葉を交わしているだけではない、何か…。それはもしかしたら感情なのかもしれません。
コミュニケーションをとっている時、私たちは感情を使っています。一人暮らしの人が淋しいからと、犬や猫といったペットを飼うことがありますが、ほ乳類は言葉を使わなくても感情のやり取りができるので、ちゃんとコミュニケーションをとれていたりします。ペットを飼うのが難しい人は、誰にも会わないでコミュニケーションをとらない生活を続けていると感情が鈍くなってしまうので、感情を使うようにすると良いかもしれません。感動して涙が出るような映画をみたり、ストーリーのある小説を読んだり、好きな音楽を聴いたりしてその世界に入り込んでみる。そうやって、心躍る体験をすれば、感情が動くので、対策になるかもしれませんね。
3.体を動かす
心のことなのに、体を動かすの?コミュニケーションのことなのに?と思われるかもしれませんが、これ、結構大事です。何故かというと、『健全な精神は健全な身体に宿る』と言われるように、心と体はつながっているからです。試しに、笑顔でスキップしながら、落ち込んでみてください。どうですか…できないですよね?反対に、熱があって、体がだるくて、ぐったりしている時に、ニコニコ笑っているのを想像してみてください…難しいですよね。
つまり、私たちの感情は、体の状態にとても影響されているということです。
だからこそ、体を動かしてみるのです。軽いウォーキングでも軽めの筋トレでも構いません。じわっと、汗をかく程度、体を動かしてみましょう。コロナでどこにも行けなくて、引きこもり生活、体も動かさないから鬱々して…なんて状態だったらなおさらです。体を動かして健康な状態を保てれば、元気が出てきますし、元気が出てくれば、自然と笑顔もでてきます。そして、たとえ長い間、人と話してなかったとしても、ずっとマスクを着けていたとしても、ニコニコ笑顔でいる人となら、話してみたい、思わず声をかけちゃった、なんてことが起こります。いつも元気で笑顔な自分でいられるために、軽い運動をするなどして体を動かしてみましょう。
4.人の話を聞いてみる
心と体の状態がいつも良い状態を保てるようになったら、人の話を聞いてみましょう。もちろん、対面では難しいでしょうから、オンラインで。はじめは電話でも良いですし、チャットでも大丈夫です。学生時代の友達や良好な関係の人で、ご無沙汰してるなって人が思い浮かんだら、久しぶりに連絡をとってみましょう。誰かの話を聞くことができる、聞いてもらうことができる交友関係がちゃんとあることは、心の支えになりますし、コミュ障になるんじゃないかという不安も吹き飛ばすことができます。最近は、オンラインで話せるツールがたくさんありますから、画像見ながら声も聴きながら、ジェスチャーも交えながらお話ししてみるのもいいかもしれません。表情をみたり、声を聴いたりしながらのコミュニケーションをとれる相手が身近にいれば、不安も少なくなるでしょう。
5.笑顔の練習
そして、笑顔の練習です。一日に何回かは鏡を見ると思います。鏡の中の自分はちゃんと笑っているでしょうか?
ずっと誰とも会わず、会話もしなければ、表情を変えることもなくなってしまいます。表情が乏しくなれば、気分も鬱々してきますし、これでは、「さあ、人と会うぞ」って時が来ても、コミュニケーションがとりづらくなってしまいますよね。
そこで、鏡の前に立ったときは、鏡の中の自分とコミュニケーションをとるつもりで笑いかけてみましょう。あまり、「鏡を見ないよ」って人も、一日に3回程度は鏡を見て自分の表情をチェックしてみてください。その表情は、疲れていませんか?見かけた人が、思わず話しかけたくなるような魅力的な笑顔をしているでしょうか?鏡の中の自分が笑顔になる様に意識してみましょう。そして、いつも笑顔でいられるようになったら、コミュニケーションへの不安はやわらいでいるでしょう。
まとめ
コミュニケーションとは何かというと、感情のやり取りです。やり取りである以上は相手がいないと成り立ちません。この相手というのは、自分以外の誰か、そして自分自身という2つがあります。コロナ禍で自分以外の人とのコミュニケーションの機会が減ってしまったので、感情のやり取りをする機会が少なくなり不安を抱えている人が増えているようです。こんな時こそ、自分自身とのコミュニケーションが大切です。自分で自分の機嫌を取り、良い気持ちの状態に保っておく。それは体を動かすことだったり、好きなことをする、だったり、映画や読書、音楽鑑賞を通じてリソースフルな状態になり、一日を通じておおむね笑顔でいることだったりします。そして、自分以外の相手とのコミュニケーションの機会がないのではなく、自分からアプローチしてみれば、誰かと何らかのふれあいはできることに気付けます。できること、やりやすいことから、ひとつずつやってみるといいですね。