もううんざり…イラっとくるポジティブすぎる相手の言葉5選
#アナタノミカタ 

ポジティブ思考はある意味、ストレス対処法になります。積極的で前向きな考え方なので、物事を肯定的に捉えることができ、柔軟な対応ができるのでストレスを抱えにくくなります。その一方で、他人から言われるとイラっときたり、うんざりするポジティブすぎる言葉もあります。落ち込んでいる時に、相手は励まそうとしてかけてくれたポジティブな言葉にうんざりしてしまったり、イラっとくることありますよね。自分では、どうしたらいいか方法も分からなくて落ち込んでいるのですから、気休めを言われたり、ネガティブな感情を無理やりポジティブに誘導されるような言葉を言われると、正直うんざりしてしまいます。そこで今回は、言われてうんざりするポジティブすぎる相手の言葉について考えてみます。

 

 

1.すごいね!

「すごいね!」は良く使われる褒め言葉です。もちろん言われて嬉しい時や、嬉ぶ人もいます。ですが、この言葉がウザいと感じる場合があります。

「すごいね!」「仕事早いね!」「完璧だね!」こんな風に褒められた時、素直にありがとうと受け取れればよいのですが、本人がすごいと思っていない場合や、無理してそれを行っていた場合「次も頑張らないといけない…」という思考が出てくると、「次も上手くやらないと、相手にがっかりされる」とプレッシャーになることがあります。自己肯定感が低く自分の存在価値を見いだせてないタイプの人は「どんな時も、うまくできないとがっかりされる」「完璧じゃないといけない」などというビリーフ(信念)を持っている場合があります。こんなポジティブ言葉をかけられたら、その言葉を受け取りたくないと感じてしまいます。なぜなら、自分で思っているよりも高い評価をされてしまったと感じるので、次はもっと完璧に、もっと早く、もっとすごい仕事をしないといけないと考えてしまうのです。さらに、それが仕事であるならば、そうやって褒めてもっと多くの仕事や、難易度の高い仕事をやらせようとしてるんじゃないかと疑ってしまう場合もあります。そうなると、どうしようもない辛さを感じてしまい、うんざりしてしまいます。その時、精神的にも、身体的にも余裕があれば、与えられた仕事を頑張ってこなせるかもしれませんが、もうすでに限界まで頑張っているような場合は大変です。うまくやろうとして自分を追い込んでしまい、この言葉自体に拒否反応が出てしまうことがあります。そんな時にこの言葉をかけられると、イラっとしたり、うんざりしたりするのです。

 

 

2.頑張って

「頑張って!」は分かりやすい応援の言葉ですが、頑張っている人、頑張り過ぎている人にとっては辛い言葉です。とくに頑張り過ぎて燃え尽きたようになり、鬱っぽくなっている人には逆効果になるかもしれません。「こんなに頑張っているのに、もっと頑張らなければならないのか…もっと頑張れっていうのか…」と、さらに落ち込むことに繋がってしまいます。また落ち込んで元気のない人に、過去の自分の辛かった話を一方的に話す人もいます。自分が過去に辛い体験をしたけれど、頑張って乗り越えられたという話は、もちろん相手を励ますつもりで無意識にしているのでしょうが、「私はもっと辛い経験をした、もっと辛かった」という言葉をかけられると、あなたより私の方が辛かったのよ、大変だったのよとアピールされているようで「あなたの辛い気持ちも大変な思いもまだまだです」と宣告されているように受け取ってしまう場合があります。そして、一方的に辛かった話をされて、「だからあなたも頑張りなさいよ!」なんて言われたら「うざいなー」と思ってしまうでしょう。それを言われた方は、逃げ場を失ってどんどんしんどく感じていきます。その人と自分は違う存在なのですから、その人のように頑張ってもうまくいくとは限りませんし、そもそも同じように頑張れないのですから、真っすぐにこの言葉を受け取れないどころかイラっとしたりうんざりしたりするでしょう。

 

 

3.辛いのはみんな同じ

仕事など本来やらなければならない作業が停滞していて、気分がブルーになっている人がいたら、元気づけようとして「辛いのはみんな同じだから」という人がいます。慰めのつもりなのか、励ましのつもりなのでしょうが、この言葉を言われた方は、遠回しに「それくらい我慢したら」って言われているように捉えてしまうかもしれません。そして、その言葉に、イラっとしたり、うんざりしたりします。この言葉は、言っている人と受け取る人との温度差が大きいです。やりたくないことをやっていて、しかもうまくいかなくてうんざりしているのに、それに追い打ちをかけるように「辛いのはみんな同じ」と言われると、反論もしにくいですし、辛い気持ちを我慢するしかありません。「辛いのはみんな同じだから、一緒にがんばろうね」と言われても、自分の本当の辛さをわかってくれていないと取ってしまうので、ますます辛くなってしまいます。本人もそのことを自覚している場合もあるので、分かっていて、辛いことを他人に指摘されると、行き場のない思いを抱えてしまいます。精神的な辛さや思考に打ち勝つ力は一人ひとり違います。また、時と場合によっても変わってくるので、その言葉を受け取りたくない時もあるのです。

 

 

 

4.なんとかなる

重大な問題が発生していて、焦っていたり、落ち込んでいる時に「まあ、なんとかなるさ」と楽観的な言葉をかけられるとイラっとしますよね。相手は「気楽に焦らずいこう」という意味で言葉を選んだつもりかもしれないのですが、受け取った方の人にとっては無責任極まりない言葉として認識される場合もあります。当事者でもないくせに、問題解決のプランもないくせに、楽観的にそんなこと言われても受け取れない。そんな風に捉える人もいます。もともと責任感が強くプライドが高い人は、理想とする目標が高く、完璧を求めてしまうため、理想と現実との差を埋め合わせることができずに焦っていたり落ち込んだりします。そうやって思い詰めている時に、違う角度から「何とかなると思ってみよう」とすすめてしまうと、イラっとしたり、うんざりしたりします。本当は自分でもわかっていて、自ら「まあ、なんとかなるさ」と思ったのならまだしも、人からそれを言われると「そんな無責任なことをいうなんて、どうゆうつもりだ!」と受け取って、イラっとくるかもしれません。さらにそれが、何度も繰り返されるとうんざりしてきます。責任感が強く完璧に準備する人であればあるほど、この言葉に対する抵抗感は強いものです。相手が責任感の強い人の場合もあるので、この言葉は注意深く使うといいかもしれません。

 

 

5.物事は良いほうに考えよう

ネガティブになっていても何も始まらない「物事は良いほうに考えよう」と楽観的に言う人がいます。でもこれって「そう考えられないからネガティブになってるんでしょう!」って反発してしまうことありませんか。ネガティブ思考に陥っている時は、物事を真剣に深く捉えることで問題解決しようとしているので、感情をコントロールして見ないように押さえつけたり、ポジティブな感情に無理やり転換しようとすると、かえって落ち込んでしまうなどの逆効果になるケースがあります。早く元気を取り戻してもらうように、元気づけているつもりかもしれないのですが、この行為がかえって空回りして余計に落ち込んでしまう事にもつながりかねません。そして、このような気休めの言葉を口にすることで、対処するべき問題は存在しないと心を騙そうとするのです。しかし、そうすることは本来よく考えて、問題解決に取り組む機会をシャットアウトするようなもので、かえって遠回りです。ネガティブ思考を無理やりなくそうとするのではなく、ネガティブな思考をありのままに受け入れて、本当は何が嫌なのか、どうなったら良いのか、という部分にフォーカスするところから始めてみましょう。

 

 

まとめ

ポジティブな言葉は、一見良いように思われるのですが、その言葉をかけられた人の心情でプラスにもマイナスにも働きます。特に落ち込んでいる時に、無理やり引っ張り上げようとするようなポジティブすぎる言葉は、かえって本人を辛くさせる可能性もあるのです。人間の感情は、喜怒哀楽ありますが、本来どの感情も大切です。そして、その感情が出てきたのには意味があるのです。ネガティブな感情が出てきたのなら、そのネガティブな感情が何かを教えてくれているのです。そのメッセージを無視して、無理やりポジティブな感情に誘導することは、本来悲しまなければならない痛みを封じ込めることになり、かえって苦しむことになります。出てきた感情には目的があります。たとえ出てきた感情がネガティブなものであったとしても、ネガティブな感情もその感情にひたることで傷が癒え、元気を取り戻すための大切なチャンスなのかもしれません。

周りの環境が許すなら、感情をコントロールしようとしてポジティブすぎる言葉に振り回されないことで、問題が早く解決するかもしれませんね。

その感情がでても、誰かを傷つけたりしないのであれば、湧き上がってきた感情を認めて肯定してみましょう。

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